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真空管アンプ A3500 [オーディオ]

 2月の寒い日でした。外は雪が舞っていましたが、私の部屋にはとうとう暖かな灯火が灯りました。

a3500-1.jpg

 LUXKIT A3500。真空管パワーアンプです。ビンテージと言うと聞こえはよいですが、30年以上も前に発売された中古です。

 真空管アンプの購入にあたってはいろいろ考えましたが、やはり若い頃欲しかったものにこだわりました。もちろん予算的なこともあるんですが。

 真空管アンプと言うと、まずいちばんに思い浮かぶのはラックスSQ38FDとかFDⅡとかのプリメインです。私が若かった頃は、マイナーチェンジするごとに、値段が上がっていってどんどん手が届かないところへ行った記憶があります。

 経済的な理由、それから若い頃に買った同じラックスのソリッドステートアンプ、L-504のプリ部を生かす意味もあって、今回パワーアンプにしました。

 
a3500-4.jpg A3500は、オークション市場でMQ60と並んで、最も多く出回っているものです。時代的に言ってもSQ38FDシリーズあたりのパワー部とあまり変わらない構成だと思います。ちなみにMQ60はSQ38FDのパワー部とほぼ同じだそうです。

 

 私のA3500は中古のわりにはきれいで、黒く引き締まった筐体が印象的です。私で何人目の持ち主になるのか知りませんが、先の持ち主の方が調整は済ませてくれています。出力管、増幅管はともにオリジナルではなく中国製になっています。

 音は想像通り厚みがあって柔らかいですね。音の角が丸く、艶がありよく響きます。はじめハードバップを聞いたときは、少し物足りなく感じたのですが、今では耳が慣れたのかすっかり真空管の世界に嵌っています。

 バイブの音も何度も確かめてみました。やはり真空管でしか出ない音を奏でますが、昔聞いた音にあと少し足りない気がします。プリアンプがソリッドステートだからでしょうか。真空管の違い、スピーカーの違い、部屋の違い・・・

a3500-2.jpg  

 モノラルカートリッジDL-102JBL4312Dの組み合わせでモノラルレコードを聞くと、厚みのある音で迫ってきます。音の余韻が美しく暖かみを感じます。また少しだけ、昔よく聴いたジャズ喫茶の音に近づいたような気がします。

 実はエセル・エニスをこの構成で聞いてみたかったのも、今回やや予定外に早く購入した一因です。もちろん悪いはずはありません。よりいっそ甘美にボーカルが囁いてきます。

a3500-5.jpg それから、以前から言われていることではあるんですが、CDが思った以上にマッチしますね。真空管の暖かみのある音がCDのソリッドで冷たいデジタル臭を打ち消してくれます。CDに乏しい余韻を真空管が補い、真空管の曖昧さをCDの明確さが補います。 

 

 

 直結したときは、本当にいいなぁと思ったのですが、そうするとレコードが聴けなくなるので、今はL-504に繋いでいます。

 部屋を模様替えしたときは、真空管アンプは想定していなかったので、置き場に少し困りました。床にじかに置くのも何となく気が引けて、ホームセンターで買ってきた棚板に100均のキャスターを付けました。棚板ごと引っ張り出せるので、ケーブル交換の時などに便利です。

a3500-6.jpg

 


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コメント 8

はっこう

何かすごいですね、この機材。
唸りました。
by はっこう (2008-03-15 08:06) 

tempo

真空管は聴いた事が無いので一度聴いてみたいですね。
でもメンテナンスが大変そうですね。
by tempo (2008-03-15 11:37) 

空兵ーS

はっこうさん コメントniceありがとうございます。
真空管パワーアンプ、見かけはちょっといかついですが
奏でる音は優しいですよ。
私たちの子供の頃は
ラジオもテレビもみんな真空管でした。
by 空兵ーS (2008-03-16 10:14) 

空兵ーS

tempoさん
真空管アンプいいですよ。CDにも合います。
メンテナンスがね、確かに心配です。
私、機械のことはさっぱりですから。
現代の真空管アンプで新品ならそれなりに
使えるのでしょうが、なにせ古くてジャンクの表示もありました。
いずれ壊れるときが遠からず来そうです。
その時は、出来ればフルレストアしたいなと思ってます。

by 空兵ーS (2008-03-16 10:18) 

yayoishibainu

こんにちは。。。

真空管の寿命は 私も心配です。
38FDの出力管は50CA10という
一般的では無い球なので。。。
しかも 予備を入手するにも高値安定しているので
私には遠い存在です。

38FDの中を観察した事があります。
端子と端子は 空中配線で繋がれており
プリント基板は使われておりません。
量産するには限度が有ったようですね。
そこが魅力的なところかも知れませんが。。。

38FDは夏場は長期休憩させ 春・秋・冬に
レコード専用アンプとして働いてくれていますよ。

by yayoishibainu (2008-03-16 13:55) 

空兵ーS

yayoishibainuさんこんばんは
ようやく真空管アンプの仲間入りが出来ましたが、さて、これからどんなドラマが用意されているのか。
A3500は50CA10にも対応しているそうですが、現在は出力管は6CA7(EL34)で、これは、中国製、ロシア製などある程度あるようです。
また、私のA3500は前の持ち主が交換したばかりと言うことで、当分は大丈夫そうです。それより評判のトランスOY15-5の断線が多いそうで、心配です。38FDもたぶん同じトランスではないかと思うのですが。
ブレードが赤くなったら即、修理のようです。
夏場はやはり具合悪いんでしょうかね。
私も休ませようかな。
by 空兵ーS (2008-03-16 21:22) 

FUCKINTOSH66

うわ〜!すごく綺麗ですね〜★★★
床にそのまま置けない感じ、想像できます
CDの音にも合うとは、知りませんでした

余談ですが、ウチの夫は音響屋(サウンドエンジニア)なので
ウチにあるアンプやスピーカーは、気持ちよく好きな音楽を聴く
ためよりも、どの音もより均等に深く聴き取れる、といった
傾向のものなので、いろんな音が聴こえて面白いのですが
いかにも仕事用、という感じでちょっと殺伐ともしています(笑)

たしかにメンテナンスは大変そうですが
真空管アンプ。憧れの一品です♪
by FUCKINTOSH66 (2008-03-18 01:44) 

空兵ーS

FUCKINTOSH66さん
ご主人はサウンドエンジニアなんですか。
そのシビアな耳で真空管アンプの音を聞いたら
どんな印象なんでしょうか。
仕事の合間の息抜きには合っていそうな気もしますが
癒しに一台、CD直結でいかがですか。
by 空兵ーS (2008-03-19 17:38) 

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