ジョージ・ウォーリントン [音楽(ジャズ)]
今年のお正月のお休み、思ったほど時間が取れなくて若いころのように部屋に籠もって、ジャズ三昧というわけにはいきませんでした。
そんな中で聞いたのがこちらです。
The GEORGE WALLINGTON Quintet Live! at Cafe Bohemia/1955
このレコード、タイトルにQuintetとあるのになぜか私はトリオ演奏と思い込んでいました。ビル・エヴァンスのようにピアノトリオのシリアスな演奏とばかり思っていたのです。たぶん、ジャケットのジョージ・ウォリントンが白人だったからそんな先入観を抱いていたのかもしれません。
ところが聞いてみると、ジャッキー・マクリーンやドナルド・バードの熱い演奏がある典型的なハードバップの演奏でした。
とくにウォーリントンのピアノ、ポール・チェンバースのベース、アーサー・テイラーの刻むシンバルのリズムが演奏を力強く後押ししているのが印象的でした。音量を上げて聞いているとベースの刻む音が心地よくて、昔ジャズ喫茶で聞いた雰囲気を思い出しました。記憶ははっきりとありませんが、たぶんジャズ喫茶でも何度も聞いたレコードなのかもしれません。
録音がこれまたRudy Van Gelderです。この人の録音は、力強くて太いですね。音が音楽にぴたりと乗っている感じがします。
ところで、このレコードにはもう一枚の顔があるんですね。こちらがそうです。
どちらがオリジナルなんでしょうか。ジャケットデザインとしては圧倒的にこっちの方が良い気がします。ファンタジックな色合いの中で、男たちが寄り集まっているシルエット、なんとないロマンチシズムを感じます。
このジャケットは若い頃から気になっていたレコードのうちの一枚でした。そしてこれならレコードかもしくはCDで持っているのではないかと思ったのでしたが、ありません。記憶違いか勘違いのようです。
ただ、偶然と言うか、ちょっと不思議なのですが、こちらのジャケットでも私はピアノトリオの演奏と思い込んでいましたし、ジャケットからシリアスな演奏を思い描いていました。どちらのジャケットにも共通したところはないのに、同じイメージを抱いたと言うことは、GEORGE WALLINGTONという名前のせいでしょうか。
いずれにしても、こういう思い込み、思い違い、記憶違い、長い年月の間にいろいろありそうです。
私の持っているCDは、どういうわけか、二枚目の顔のほうでした。
by mwainfo (2009-01-11 10:05)
mwainfoさん
他の情報を見ても、こちらの方が有名ですね。
二枚あると間違って二枚ともそろえてしまいそうです。
ジャズには他にもこんな例がいっぱいあるようですが。
by 空兵ーS (2009-01-11 18:11)
このブログを読ませていただいているだけで、心地よい演奏が聞こえてきそうです(^^)
by kotarobs (2009-01-12 23:55)
kotarobsさん
ありがとうございます。
ジャケット差写真がかもし出す力でしょうか。
ジャケット自体が、すでに音楽を奏でているアルバムがあります。
by 空兵ーS (2009-01-13 22:34)
今晩は、プリウスです。
実に軽快なアルバムでした、初心者の私には音量を上げて
「これがジャズか」と感心しきりです。特にシンバルが印象的でした。
1曲目を聴いていて父が好きなデキシーランドジャズを思い出しました。
ジョージウォーリントンは後にセールスマンに転身した何かで読んだ記憶が
ありますが、ずっとピアニストを続けていて欲しかったです。
by プリウス (2009-01-14 20:35)
プリウスさん
こんばんは
典型的なハードパップのジャズアルバムで、なんのてらいもない、純粋なジャズ演奏として楽しめますね。名バイプレーヤーのポール・チェンバースのベースが印象的なのは、ルディ・バン・ゲルダーの録音のせいでしょうか。
ジョージ・ウォーリントンの逸話は知りませんでした。ジャズマンからセールスマンに転進、時代のせいでしょうか。
by 空兵ーS (2009-01-14 21:11)