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バラしたけれど・・・ [オーディオ]

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 6月にハードオフで手に入れたLUXのチューナーT-550です。その後問題なく動いているのですが、買ったときから気になっていたことがあります。正面パネルの大きな黒い窓の中、スケールの下が段になっていて、そこにうっすら埃が溜まっていました。背景が黒なのでわずかな量なんですが、気になります。

  一度中を開けてみたのですが、どうしてもネジが一本はずれませんでした。仕方なしに隙間から定規の先にクリーニングペーパーを付けて拭き取りました。その結果、写真のように端っこだけ残ってしまいました。

 

 今回、再チャレンジです。

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 まず、裏のネジを四個はずします。このネジをはずすと木枠が取れます。

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 中から幾何学模様じみた基盤が現れました。この辺、私にはほとんど神の領域です。いずれにしても今回の作業には直接、関係ありません。

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 こちらが裏側の基盤です。この前中を見たときに、手を出せるところだけ拭き、エアで飛ばしておきましたが、全体にいかにも時代を感じさせる古さにくすんでいます。

 問題は、表のパネルです。ネジをはずしていくだけではずれそうなものですが、そうは簡単に問屋が卸してくれません。せっかくはずしても関係のないネジだったり、ケーブルと繋がっていたり、なかなか肝心の所へ到達しません。

 そうこうするうち、ネジを二カ所も舐めてしまいました。古い機器なので、ネジがさび付いているのに不用意にドライバーを当ててしまったようです。

 慌ててホームセンターに行き、使いやすいドライバーを買ったり、摩擦を増やす滑り止め液、ヤスリなどを買いました。こんな工具を揃えているだけで、もう一台中古のチューナーが買えそうです。

 ヤスリで擦って新しいネジ山を作り、何とか一カ所のネジははずすことが出来ましたが、もう一カ所は場所が悪くてそういう作業も出来ません。

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 ここです。どうしてもドライバーがまっすぐ入りませんでした。そんなところだから、もちろんヤスリも使えません。ただ、このネジをはずさないことにはパネルが分解できないようです。汗が滴り落ちました。散々苦闘しましたが、ネジ穴は拡大こそすれ、ネジは動こうとしませんでした。

 それにしてもどうしてこんな作業しにくい所にネジを取り付けてあるのでしょうね。ほかにもこういう手の届きにくい所のネジがいくつかありました。順番通り嵌めはずししていかないと触れないようになっているようです。

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 結局、フロントの黒いパネルを磨き、ガラス面を清掃してぴかぴかにする夢はあきらめました。それどころか今度は、ちゃんと元に戻してFMが聞けるか心配になってきました。

P1340908.JPG

 これがバリコンというのでしょうか。白いプラスチックの滑車からナイロン系の糸がフロントのダイアルまで繋がっています。その間、二カ所、小さな滑車を通るようになっているのですが、これが作業中にはずれてしまい、元に戻すのに糸が切れやしないか冷や冷やしました。

 P1350266.JPG

 なんとか正面のパネルをはずしたいという思いで、関係のありそうなネジを手当たり次第にはずしてしまったために、一部復旧できないところが出来てしまいました。作業中、中でちゃらちゃら音がすると思ったら、小さなナットが3つ落ちてきました。

 幸い、一つはむき出しだったので何とか締め直すことが出来ましたが、後のふたつは鉄板が袋状になった所にあって、ナットをあてがうことが出来ません。

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 このネジ穴は、舐めたネジを何とかはずしたあとです。同じネジを嵌めるとまたはずせなくなるので、もうこのままにしておくことにしました。操作、音質等に影響があるのかどうか知りませんが、この3つのネジを嵌めなくても何とか組み立て直す事は出来ました。

 

P1350273.JPGこれが、はずして行き場の無くなったネジ達です。別段どこもぐらついたりしてはいないのですが、どうなんでしょう。

 はずれないネジをはずすときドライバーをハンマーで叩いたり、基盤の上にネジを落としたり、その他にもショックを与えることをやったので、ちゃんと元通り動作するか心配しました。

 すべて組み立て終わり、アンテナ線を付け、コードを繋いでスイッチを入れてみると、ちゃんと点灯しました。チューニング摘みを回すと何かちょっと引っかかりがありました。糸でも縺れかしてしまったのでしょうか。ともかく、チューニングは出来て受信、音出し問題ありませんでした。

 

 やれやれです。私はもともと子供の頃から、男の子のわりにプラモデル作りとか、工作、電子工作と言った作業に興味がなくて、どちらかというと苦手な方でした。ですから長じてオーディオ機器に興味を持つようになっても、その内部まで興味を持つと言ったことはほとんどありませんでした。 

 今回、初めてやってみて上手く出来なかったのですが、けっこう夢中になりましたね。今時こんなに夢中になれるのも珍しいことです。しかも壊したかも知れないとか、ちゃんと元通りになるかとか、けっこうスリルもあって、座って作業しているにもかかわらず、汗(冷や汗)がぽたぽた流れ落ちました。


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コメント 18

たいへー

いやいや、無事音が出て良かった。
私は分解専門で、組み立てると部品がかなり余るんですよ。
ですから、こういう作業はしないことに決めてます。^^;
by たいへー (2009-08-21 23:13) 

stone-9

私も電気系統はまったくわからないのですか、
オープンリールとかビデオデッキなどいじくっているので、
苦労している様子、よ~くわかります。

ドライバーをハンマーで叩くのは、
ちょっと荒っぽいとおもいますが。

by stone-9 (2009-08-22 08:48) 

SIRUBE

WL500と中身はかなり違っていますね
夢中になれる事って素晴らしいですよね
これに懲りずまた挑戦して下さい(^^)v
by SIRUBE (2009-08-22 13:51) 

bigryu

こんにちは。
ジャンク修理の無間地獄から1週間ぶりに戻りました。ふー
結果は1勝2敗でしたが、修理のわくわく感は子供の頃以来の興奮ですよね。
しかし、何度も振り出しに引き戻される挫折感は、深夜だと結構堪えます。

外せなかったネジ部分、一緒に悩みたかったです。(ビョーキかも♪)
by bigryu (2009-08-22 16:57) 

空兵ーS

たいへーさん
こんばんは

本当に、部品が残ったら目も当てられませんでした。
まぁそこまでは、バラしていませんでしたけれど。
でもチューニングダイアルが作業中に床面で擦れて
傷がいっぱい付いてしまいました。結局何をしたのか
やはり触らぬ神に祟りなしですかね。
by 空兵ーS (2009-08-22 20:34) 

空兵ーS

stoneー9さん
こんばんは

オープンリールテープデッキとかカセットデッキは、
回転部分が多くてもっと中身が複雑だと思います。
面白さもひとしおなのでしょうが、私には少し敷居が高すぎそうです。

舐めたネジをどうしてもはずしたくて、
おそるおそるドライバーの尻を叩きました。
良くショックで部品とか線がはずれなかったものです。
以後、気をつけます。
by 空兵ーS (2009-08-22 20:39) 

空兵ーS

SIRUBEさん
こんばんは

何か違和感を感じて今日、チューナーの裏を見てみたら
品番はWLー550ではなくて、T-550でした。失礼しました。
そのせいで中身が違うんでしょうかね。

次は同じLUXのアンプL504を開けてみようかと思ってます。
こちらすでに壊れているので、いじる分には少し気が楽です。

by 空兵ーS (2009-08-22 20:49) 

空兵ーS

bigryuさん
こんばんは

私のような不器用なものでも夢中になってしまうジャンクいじりって
何なんでしょうね。
始めるとなかなか途中で止められません。休みの日に一日かけてする覚悟でないと、中途半端では職場に行ってもずっと気になって困ります。
私は、近眼に老眼が入っているので、無意識に集中した疲れが翌日眼に来たりします。
はずせないネジ、私は不器用な上に知識がないのですが、詳しい方はいろいろ特技を持っておられるのでしょうね。
by 空兵ーS (2009-08-22 20:57) 

プリウス

こんばんは、プリウスです。

汗が冷や汗に変わっていく気持ち、良くわかります。
固いネジには「潤滑剤(CRC556など)」ちょっとかけて
5分ほど過ぎると緩み易くなる時があります。
舐めてしまった場合は「マイクロニッパ(ビクター)」で
ネジ頭をがっちり挟んで回すと外れるのですが、
写真の場所だとニッパが入りません。ドリルで強制的に
ビスを壊す事も出来るのですが危険が伴います。
L504の修理に挑戦なさるのならブログでどんどん相談して
見ては?小生以上の識者の方々がきっと力になってくれますよ。
がんばって!
by プリウス (2009-08-22 22:25) 

kasumi

根気のある作業、ご苦労さまでした。
大変な様子がよくわかります。

バラしたけれど・・・ダメなのかと思っちゃいました。
時々、クスッと笑っちゃいましたが・・・

主人がむかし、自転車のチューブで大型スピーカーを
ジャンク修理したことを思い出しました♪
by kasumi (2009-08-23 11:20) 

空兵ーS

プリウスさん
こんばんは

舐めたネジのはずし方、色々あるのですね。ネットでも検索してみたのですが・・・・いろいろ勉強になります。
しかし、まずは慎重に潤滑油を湿らせておいて、舐めない事が第一ですね。
L504を直すというのは、おそれ多いことです。とりあえず中を見てみて、目に見えて駄目なところでもあれば対処の方法もあるのでしょうが、まずなぜ電源が入らないか分かりませんし、電子回路の知識は皆無です。
開けてみて埃でも払うだけになりそうです。
by 空兵ーS (2009-08-23 20:47) 

空兵ーS

kasumiさん
こんばんは

いや、一時は本当に復旧できるか心配しました。
わりとそそっかしいところがあって、思いつくと良く準備もせずやってしまったり、やばそうな所でも、えーいと乱暴に突き進んでしまうところもあるんです。その結果、目も当てられないことになる・・・と言うこともあります。

ご主人、自転車のチューブでスピーカーの修理ですか。すごいですね。たぶん、エッジの所だと思うのですが、それこそ慎重にしかも根気の要る作業だと思いますよ。
私はやっぱり、音楽聞いているだけがいいですね。

by 空兵ーS (2009-08-23 20:54) 

FUCKINTOSH66

わー。読んでいてドキドキしちゃいましたっ。無事に受信できて音出しも問題なしでよかったですっ♪ 私が同じことをしたらたぶん、バラし後の目的だけに頭がいってしまって、目的終了後、げ、このネジってどこのだっけ?あれ?こっちのネジは?なくしたー!などという具合になって途方に暮れそーです(笑)それにしても上から6枚目の写真、これはどー見ても真っ直ぐにドライバーが入りませんよねぇ。謎だぁ。
by FUCKINTOSH66 (2009-08-24 06:11) 

駅員3

う~ん、目的が達せられなくて、残念でした。
私も車をいじっていて同じような事がありますが、行き詰まったら、一度投げてしまって、ちょっと間を置くと、以外と解決策が出てきて上手くいくことがあります(^-^)
by 駅員3 (2009-08-25 19:34) 

空兵ーS

FUCKINTOSH66さん
こんばんは

よく考えると長い?オーディオ歴で、機器の中を開けていじったのは初めてかも知れません。せっかくのお気に入りのチューナー、壊さなくて良かったです。
この時代(1970年代初め)のものは、すべてに渡って手が込んでいるようですが、ネジの位置まで手が込んでいるとは、恐れ入りました。メンテナンス性なんて考えは当時なかったんでしょうね。それどころか、わざと素人には触れないようにしていたのかも・・・
by 空兵ーS (2009-08-25 21:02) 

空兵ーS

駅員3さん
こんばんは

目的を達したいという思いと、これ以上行くとやばいと言う思いが交錯してましたね。
駄目と分かったら、今度は元に復旧できるか心配になって、大急ぎで拡げたものを畳んで、確かめました。目的を達するよりこっちの方がスリルがありましたよ。
by 空兵ーS (2009-08-25 21:07) 

mwainfo

子供のころ、ラジオの組み立てに熱中したこともあって、こういう話になると記事を読むにも力が入ります。配線図を見ながら、多くの部品を半田ずけする手間は大変でした。今は、アンプにしてもパソコンにしても基盤やマザーボードにCPUやメモリーを差し込み、ハードディスクやCDROMをねじ止めすれば組みあがります。面白味が半減しましたね。
by mwainfo (2009-08-29 23:36) 

空兵ーS

mwainfoさん
コメントありがとうございます。

記事中でも書いておりますが、私はどちらかというとこういう作業は苦手な方でしたし、今も苦手です。ただ、スリルだけは味わえるようになりました。
確かに組み合わせるだけのパソコンの組み立ての方がずっと簡単ですね。
by 空兵ーS (2009-08-30 18:18) 

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