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まい・ふぁにー・ばれんたいん・デー [音楽(ジャズ)]

 2月6日に今冬初めて、たくさんの雪が降りました。せっかくなので少しだけ写真に納めてみました。

 

 

 もうすぐ2月14日、バレンタインデーです。一ヶ月も前から店頭にはチョコレートがずらりと並べられていました。ほとんどが義理チョコではないかと思いますが、中には密かな乙女心を包んだチョコレートがプレゼントされるのかもしれません。そして、思いがけないドラマが生まれる・・・

 そう言う楽しく浮き立つような話は若い人に任せるとして、わたしが子供の頃は、幸か不幸かバレンタインデーなどというものはありませんでした。あったのかも知れませんが、田舎でしたから知りません。クリスマスにケーキがようやく普及しだした頃でしたから。

 バレンタインデーにチョコレートと、うるさく言われ出したのはいつごろからなのでしょうね。ウキペディアで見ると70年代からと言うことになってますが、あいにく、わたしはその頃、ジャズとオーディオと孤独に嵌っておりましたので、さっぱり記憶がありません。

 ただ一度だけ、60年代の中頃、高校生だったときにバレンタインのチョコレートにまつわる甘い思い出ならぬ苦い思い出があります。文字通りわたしの滑稽なバレンタインデーです。

 今でこそ、義理チョコだ本命だといって、猫も杓子もチョコレートをプレゼントしていますが、わたしが高校生の頃は、雑誌等でそんな話は知っていても、身近でやりとりされるのはかなり珍しいことでした。しかもチョコレートも今のように手作りとか、デコレーションされたものではなく、普通にパッケージされた明治の板チョコとか森永のミルクチョコレートなどだったと思います。

 中学から仲の良いkenという友人がいました。彼は田舎の子にしてはどこかあか抜けていました。男前で背が高く、性格も明るく陽気なので女の子からも人気がありました。教室でいつも彼の回りは笑いが絶えませんでした。

 わたしと彼は成績も同じくらいだったので同じ高校へ行きました。電車に乗る駅も同じで、初めのうちはいつも連れ立って登校していました。背が高く男前の彼と一緒にいると、わたしの方はどうしても不利なのですが、彼といるのが楽しかったのでそんなことは少しも気にしていませんでした。

 道すがらわたし達は、思春期特有の話、好きな女の子のことなどを話したりしていました。どちらかというと、そう言うことは、わたしの方が開けっぴろげで、彼は慎重派でした。

 その頃、わたしは他のクラスにいるyukieという色の白い目のぱっちりした子に惹かれていたので、彼とあの子いいなぁとうわさ話をしていました。もっともだから付き合いたいとか言うのではなく、身近にアイドルを持つことも一つの自慢になる時代でした。

 彼もその子に惹かれていたのだったかどうか忘れましたが、1年の終わり、2月のバレンタインデーのあとのことでした。彼がわたしを見下ろして勝ち誇ったように言いました。そのyukieという子からチョコレートをもらったことを。

 わたしはショックを受けてその後どうしたかあまり覚えていません。ただ、嫉妬も絡んだのでしょうがだんだんと腹が立ってきました。日頃わたしが憧れていた子が友達のkenに気があったと言う事実もさる事ながら、それ以上にそのことをあからさまに、何の配慮もなく、ずけずけとわたしに言い放った彼のその心情、デリカシーのなさに腹が立ったのです。

 わたしは、彼と絶交しようと思いました。まぁその頃は多感な子供のことですからつい大げさになるんですね。ところが、しばらくしてもう一人の友人から、kenがわたしがなぜ怒っているのかわからないと言っていると聞かされて、すっかり戦意喪失してしまいました。

 その後はわたし達は元の仲の良い仲間に戻りました。もちろん、彼とyukieさんの間にはその後も何もありませんでしたし、わたしはわたしですぐに別のアイドルを見つけていました。今度はkenには内緒でしたが。

 kenはわたしなどが羨ましいくらいもてるのに、性格が慎重だったのか中学三年間、高校三年間ともに、あまり浮いた話は聞きませんでした。それより彼は、気の置けない男友達と他愛もないことを喋って、面白おかしく笑っている方が性に合うようでした。

 ただ何となくこの頃からわたしと彼は少しずつ距離が出来ていったように思います。もちろん、高校に行っていつまでも中学時代のままというわけにはいきません。それぞれ高校での新しい仲間も出来てきます。とくにわたしはクラブに入っていたのでよけいでした。

 それから高校を出て大人になるにつれ、交流は少しずつ間遠になっていきました。彼は大学を出て地元で就職しわたしは東京へ出て離ればなれになるのですが、そのあと、わたしも彼も家族のことでなかなか辛い思いをするようになりました。

 とくにkenは若い頃の屈託のない明るい彼からは想像も出来ない、長い苦労を背負いました。本当に人の生涯というのはわからないものですね。

 

クッキン    わたしの滑稽なバレンタインデーの思い出話はそのへんにして、次はジャズです。直接バレンタインデーとは関係ないのでしょうが、名曲「マイ・ファニー・バレンタイン」は、ボーカルもインストルメンタルも名演が目白押しです。

 どれを選ぼうかほんとうに迷ってしまいます。チェット・ベイカーの演奏とけだるい歌声は絶品ものですし、マイルス・デイビスの演奏、とくにレッド・ガーランドの美しいイントロで始まる名作「クッキン」に収録された「マイ・ファニー・バレンタイン」も捨てがたいものがあります。

 しかし、ここでもわたしは、切々と恋心を歌うエラ・フィッツジェラルドを選んでしまいました。チェット・ベイカーのようにアンニュイでもなく、マイルスのようにシリアスでもなく、エラの言葉一つひとつを大事にした暖かい歌い方は本来のこの歌の歌詞内容にぴったりな気がします。

 もともともミュージカル曲で映画にもなったそうですが、ヒロインが愛の歌を独唱している情景が目に浮かんでくるかのようです。ただ、エラの歌は、有名なMy funny Valentine~から始まらず、その前に前奏のようなものがあるのが不思議です。ほかの歌手はほとんどがMy funny Valentine~から始めているのに。

My Funny Valentine

My funny Valentine
Sweet comic Valentine
You make me smile with my heart

Your looks are laughable
Unphotographable
Yet you’re my fav’rite work of art

Is your figure less than Greek
Is your mouth a little weak
When you open it to speak
Are you smart?

Don’t change a hair for me
Not if you care for me
Stay little Valentine
Stay!
Each day is valentine’s day

Is your figure less than Greek
Is your mouth a little weak
When you open it to speak
Are you smart?

Don’t change a hair for me
Not if you care for me
Stay little Valentine
Stay, oh stay!
Each day is valentine’s day

私のお茶目なバレンタイン
優しく 可笑しな バレンタイン
あなたは心から私を笑わせてくれる

あなたの見かけはおかしくて
とても写真向きとは言えないけれど、
あなたこそまさに私の愛する芸術作品だわ

ギリシャ彫刻には程遠いし
口元にもしまりがない
口を開けば 
とても知的とは言えないけれど

私の為に髪の毛一本 変えたりしないで
私のことを愛しているなら
いつまでもそのままで
愛しのバレンタイン

私には毎日がバレンタインデー

 リンダ・ロンシュタットはエラと同じ歌詞を歌っていました。 こちらも情感の籠もった可愛い歌い方です。

http://www.youtube.com/watch?v=IZTVNhjp7H8
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コメント 20

たいへー

私の知っている「マイ ファニー バレンタイン」は、
リッキー リー ジョーンズが歌っているのですね。
思いっきり都会的な感じがします。

チョコレートねぇ・・・あまり食べないからなぁ。(大汗
by たいへー (2010-02-12 22:06) 

クンツ

こんにちは、digibook拝見、もう少し見たかったです。
バレンタインの思い出は多々ありますね、気軽に渡す貰うではなかった中学生時代が一番記憶に残っています。同窓会でもよく話題の中心に。青春の思い出^^素敵な曲と・・・。
by クンツ (2010-02-12 23:00) 

stone-9

写真を拝見しましたが想像以上に山奥なんですね。(笑)
この様なところで、音楽を聴けるなんて羨ましいです。
「前奏」は落語でいうマクラのようなものですね。
大好きなリンダですが、エラに軍配を上げます。
by stone-9 (2010-02-12 23:06) 

yukky_z

美しい雪景色を観させて頂きました。うちの方は滅多に
雪が降らないのですが、2月1日は久びさに着雪しました!
大して積もりませんでしたが、子供の様に喜んじゃい
ましたよ^^;

ところで今年のバレンタイン・デイは「日曜日」ですね。
日曜だとチョコレートの売り上げが落ち込むらしく、
業界は大打撃を受けるみたいですよ。

by yukky_z (2010-02-13 00:40) 

駅員3

欧米では、バレンタインデーは女性だけではなく、男性もプレゼントするのだそうですね!
私は中学1年の時に、放課後全く知らない先輩から裏門に呼び出されて、チョコレートを頂き、「???」なぜチョコレートをくれるのか訳がわからなかった記憶があります[冷や汗]
『マイファニーバレンタイン』誰の演奏でも最高です[わーい(嬉しい顔)][ひらめき]
by 駅員3 (2010-02-13 09:35) 

空兵ーS

たいへーさん
こんにちは

マイ・ファニー・バレンタインはジャズのスタンダードとしてはもちろん、いろんなジャンルの方に歌われているようですね。

アルコール党の方には、チョコレート縁がないのかもしれませんね。
ウィスキーボンボンという手もありますが(笑)

by 空兵ーS (2010-02-13 13:03) 

空兵ーS

クンツさん
こんにちは

雪景色、雪が思いのほか深かったのと、寒かったので
つい、家の裏手だけで済ませてしまいました。
せっかくだからもう少しうろうろするべきでしたね。

中学時代ですか?
我々の時代もそろそろそういう話が出だしていたのでしょうが
当時はバナナなどと並んで、チョコも結構高級品でした(笑)
by 空兵ーS (2010-02-13 13:07) 

空兵ーS

stoneー9さん
こんにちは

想像以上にこの日の雪は深くて
プチ雪国状態になってしまいました。
翌々日には、すっかり溶けてしまったのですが。

リンダ・ロンシュタット、声も良いし歌い方もかわいいですね。
stoneー9さんが好かれるのもわかる気がします。
by 空兵ーS (2010-02-13 13:13) 

空兵ーS

yukky_zさん
こんにちは

綺麗な積雪を見ると、つい童心に帰って踏んでみたくなったり
両手で雪をすくって、雪の玉を作ったりします。
流石に雪だるまは作りませんでしたが。
新雪はきめ細かくて綺麗です。

日曜のバレンタインデー、お店の人はがっくり来ているんでしょうね。
でも、義理チョコを配る女性たちは手を抜けて喜び
もらう人たちもホワイトデーのお返しが減ってほっとしているかも。
by 空兵ーS (2010-02-13 13:19) 

空兵ーS

駅員3さん
こんにちは

バレンタインデー、国によって様々、言われもいろいろあるようですが
日本の場合は、完全にお菓子業界の策略でしょうか。

素敵な思い出をおもちで羨ましい限りです。
私は、義理チョコしか記憶がないですね。
しかも皮肉にも結婚してからたくさんもらえるようになりました。
時代でしょうか・・・
by 空兵ーS (2010-02-13 13:23) 

なちゃ

チョコだけにちょっぴりbitterな思い出ですね。
バレンタインにあまり縁のない学生時代でしたが、そっくりな双子の同級生のどちらかから、チョコを受け取って困ったことがあります^^;
by なちゃ (2010-02-14 01:12) 

空兵ーS

なちゃさん
こんばんは

何のかのと言いながら、皆さん、けっこうもらってるんですね。
そっくりな双子さんからですか。
ホワイトデーは両方に返しておけば、間違い無しですね。
双子の人は、どちらか一方と知り合いになると
すごく簡単に見分けられるようになるんですけれどね。

by 空兵ーS (2010-02-14 20:06) 

プリウス

こんばんは、プリウスです。

前述コメント、途中が意味不明になってました。申し訳けありません。

家内との馴れ初めがバレンタインのチョコです。今でも「あれは義理だったと
言っていますが、とんだ勘違いですがデートに誘い今の家族があるのですから
人生は面白いんですかね。
「お茶目で、優しく、可笑しな、バレンタインの思い出です」
by プリウス (2010-02-15 20:34) 

空兵ーS

プリウスさん
こんばんは

それは羨ましいようなあま~いお話ですね。
奥さんが義理チョコだったというのは、案外照れ隠しかもしれませんよ。
以前は今ほど義理チョコ普及していなかった気もします。

人生の糸の絡み具合は、誰にも予想できないものなんですね。
そこが面白くもあり、辛くもあり・・・というところでしょうか。



by 空兵ーS (2010-02-15 23:15) 

末尾ルコ(アルベール)

リンダ・ロンシュタット・・「風にさらわれた恋」など、いくつか名盤を残していますね。
それに比べると、最近のアメリカの歌手は大味で・・。

                             RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-02-16 02:26) 

空兵ーS

末尾ルコ(アルベール)さん
こんばんは

リンダ・ロンシュタットは目鼻立ちの整った顔と、快調に歌う「It’s So Easy」しか知りませんでした。
愛らしくて情感のある歌い方をしますね。
by 空兵ーS (2010-02-16 21:59) 

ぼんぼちぼちぼち

マイ・ファニー・バレンタインを流したとたん
卓上の甘栗が キスチョコに変わりやした。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-02-19 19:31) 

空兵ーS

ぼんぼちぼちぼちさん
こんばんは

バレンタインデーは過ぎましたが
暑さ寒さの彼岸まではまだ一月あまり・・・
春が恋しいこの頃です。
by 空兵ーS (2010-02-19 21:15) 

FUCKINTOSH66

遅ればせバレンタインの想い出拝読★ 思春期の頃の気持ちって独特なものがありますよね。今から思えば世界のすべてと感じてる範囲が滅茶苦茶狭いんですけど、当時はそれだけっていうか。それがために今よりも夢中になれたこともたくさんあったり、自然と疎遠にできることもあったり(笑)

>本当に人の生涯というのはわからないものですね。
本当に。同感です。

私の中高時代は手作りチョコ+手作りプレゼント、好きな男の子の名前を入れた巾着袋やクッションなどを渡すのが定番でした。私はソレを作れない女の子たちから代行作成を頼まれていたので、バレンタイン前はとても忙しかった想い出があります(笑)

冬景色のお写真、これからゆっくり拝見しに行ってきま〜す♪
by FUCKINTOSH66 (2010-02-20 00:26) 

空兵ーS

FUCKINTOSH66さん
こんばんは

本当に思春期のあの狭さ、今だから笑えますが
当時は、それなりに真剣でしたね。
女の子を好きになると、ただ一点だけを見つめていたことがあったりしました。

中学時代、我々はトリオでした。そのうちに一人は、独特な生き方をしてさっさと50歳で死んでいってしまいました。中学のあの頃、誰もそんなことは想像できませんでした。

F66さんはもう十分バレンタインデー世代だったんですね。
手作りチョコ+手作りプレゼント、もらえた男子が羨ましい。
プレゼント作成の代行業とは、懐かしく楽しそうな思い出ですね。

by 空兵ーS (2010-02-21 20:20) 

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