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3番目のプレーヤー [オーディオ]

 3番目のプレーヤーと言っても、スポーツ選手の事ではありません。久しぶりのオーディオネタ、レコードプレーヤーの話です。

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 ビクターQL-Y44Fと言います。去年の暮れ、部屋を模様替えした時に3番目のプレーヤーとして押し入れから引っ張り出して来ました。

 このプレーヤー、名器でも何でもありません。CDプレーヤーが手頃な値段で出回りだした1980年代中頃に発売されたもので、値段も安いCDプレーヤーと同じくらいでした。

 それまで大半を占めていた重厚でマニアックなレコードプレーヤーとはすっかり方向性を変えて、安さと手軽さを前面に打ち出したフルオートプレーヤーという感じです。

 この時代、レコードはすでにCDの波に飲み込まれようとしていたのでしょうか、QL-Y44FだけでなくあのDENONでさえ、よく似たコンセプトのフルオートプレーヤーDP-47Fを発売しています。

 そんなとき、私はCDプレーヤーではなく、東京から持ち帰ったマイクロのベルトドライブプレーヤーMR-411が10年を超えていたので買い換えを検討していました。帰郷するとき秋葉原で買ってきた予備の交換ベルトも在庫がなくなっていました。

 次にレコードプレーヤーを買うときは、ベルト劣化の心配がないダイレクトドライブにしようと思っていましたが、その頃、市場はすでにダイレクトドライブのプレーヤーばかりでした。

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  QL-44Fは、地元で唯一のオーディオ店の店頭に幾つか並んでいたレコードプレーヤーの中で一番安かったような気がします。オーディオ熱が冷めていた私は、オーディオ誌を読んで検討するといったこだわりもなく、ただ小遣いで賄える値段だけを考えて買ってしまいました。

 その後、オーディオ復活するまで約20年ほど、カートリッジを付属のものからオーディオテクニカに変えて、メインのプレーヤーとして使っていました。スキャンダイナのスピーカーを天井近くの棚の上に配して聞いていた我がオーディオ生活暗黒時代を象徴するプレーヤでもありました。

 いかにも重厚で精度の高そうなDENONのDPー57Lを中古で購入したのは、50歳を超えてオーディオ復活してからのことです。ガリが出まくっていたYAMAHAのプリメインアンプAX-1200もメンテナンスに出しました。

 そして、MR-411はベルトがネットで購入できるとわかって、復活させることにしました。その結果、反対にQL-Y44Fが押し入れに放り込まれることになったのです。

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 不要になったQL-Y44Fはネットオークションに出品することも考えましたが、無名のプレーヤー、そんな高い値段がつくはずもないので躊躇したまま放っていました。

 それが今回の模様替えで復活することになったのは、お気に入りのカートリッジをいちいち交換しなくても、レコード演奏を楽しみたいと思ったからです。

 真空管アンプのシステムにDENONのモノラルカートリッジDL-102をマイクロMR-411に、もう一つのプレーヤーDENONのDP-57LにオルトフォンMC-20を付けMCトランスAU-320で切り替えます。

 一方トランジスタアンプAX-1200には、MCトランスAU-305を介してDENONのDL-103LC2を、これはQL-Y44Lのアームに固定します。

 こうすることによって、カートリッジをいちいち交換しなくても、トランジスタアンプでステレオカートリッジを、真空管アンプではステレオとモノラルのカートリッジを楽しむことができるようになったのです。

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 かつてレコードプレーヤはユニバーサル型S字アームが主流で、ピックアップ部分はシェルごと交換することによってカートリッジの音の違いを楽しめるようになっていました。それが80年代頃からストレートアームタイプのプレーヤーが増えだしたような気がします。

 ストレートアームのヘッドシェルは独特の形状をしていて普通のシェルは取り付けられません。カートリッジを交換するには、いちいちこのシェルで着脱しなければならないので、たびたび交換は敷居の高いものになります。

 ちなみにDENONのDPー57LはストレートアームとS字アーム二本立てで交換できるようになっています。購入したときはストレートアームが付いていましたが、カートリッジ交換しやすいS字型に変えました。

 いつだったか、このQL-Y44Fが某中古ショップに出ていました。4000円くらいだったと思います。ただしカートリッジなしと書かれていました。カートリッジがなくても何とかなりますが、このアーム専用のシェルが無いとこのプレーヤーは使い物になりません。4000円でも高いことになります。

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 長い間、押し入れに入ったままだったので心配しましたが、フルオートシステムの誤動作はありませんでした。スタートボタンを押すとアームが移動して、レコードの先端を検知すると降りて演奏を始めます。演奏が終わるとアームは上がり静かにアームレストまで戻りアームレストの上に降りると同時に、レコードの回転が弱まります。これら一連の動作は見ていておもしろいものです。

 マニュアルのMR-411はアームの上げ下げはすべて手動です。セミオートのDP-57Lは演奏が終わるとアームが自動でリフトアップだけします。QL-Y44Fだけがフルオートです。フルオートはCDプレーヤーでは当たり前のことですが、このように目に見えるものではありません。

 プレーヤ自体小さくて軽いフルオートということもあって、DENONのカートリッジDL-103LC2をもってしても、なんとなく音が軽く感じられるのは偏見でしょうか。

 皆さんにQL-Y44Fのフルオートの動作をお見せしたくて、D5000のビデオ機能で撮影してYOUTUBEにアップしてみましたが、なぜか失敗してしまいました。

 今日のジャズ、Jの続きはJ.J.JOHNSONジェイジェイジョンソン)のブルートロンボーンです。トミー・フラナガンのピアノが軽快です。トロンボーンの音色はトランペットほど鋭くなくて、暖かみがありますね。


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