墓参り’13~百日紅 [日々]
この夏は、今まででも十分暑い気がしているのですが、昨日あたりから今夏の本当の暑さがやってきているような気がします。昨日は夕方ほんの少しだけ夕立がありましたが、蒸し暑さは普通ではなかったですね。
そんな暑さのなか、今年もお墓参りやお盆の時期がやってきました。特に先日は、菩提寺の墓参りが行われました。これはただお墓にお参りして花を手向け線香を上げて拝むだけではなく、毎年決まった日に檀家の家族や一族が集まって、お経を上げてもらうお寺の行事になります。
早朝、まだお参りのない境内は静かに訪れる人たちを待っています。毎年、この時期咲いている百日紅の赤が今年も鮮やかです。
私は今年と来年、お寺での様々な行事を執行する役のお手伝いを任されています。早朝から夕方まで寺に詰めて、お参りしていただく方々の回向を受け、お墓参りの順番をとり、僧侶のお手伝いをしてお墓参りの行事が円滑に進むように段取りしました。
また、新仏がありましたので、お墓参りが済んだ後から、初施餓鬼(はつせがき)が催されました。僧侶の方々も暑い中大変でしょうが、そのお手伝いをする我々もなかなか大変なことでした。
もちろん、これらのことは檀家内での行事、我々の先祖から伝わる宗教心の表れなのでしょうが、こういう行事に携わるたびに思うのは、行事や所作が立派であればあるほど、本来の宗教心からは遠ざかっているような気がするのはどうしたことでしょう。
翌日、整った菩提寺の墓の賑わいを離れて、妻と二人で山の墓地へお参りに行きました。暑くて、鳥の声さえ聞こえませんでしたが、そこには独特の寂しさと、私もいつかここに眠るのだと思う静けさと安らぎがあるように思えました。
墓地に行く道の途中、最近とんとご無沙汰しているいつもの裏山の入り口、ここでも、墓参りの人を待つように赤と白の百日紅が咲いていました。