家の裏の鳥たち [自然]
2月も下旬にさしかかってきました。いつもながら時が経つことの早さを思うのですが、その割には季節が進んでいないことに気づきます。少し冬に飽きかけてきました。
皆さんのブログで、ちらほら梅の便りを拝見するようになってきたというのに、当地はまだ冬です。ご近所の梅はこんな程度です。
同じ畑にあるサンシュユもまだ蕾。どちらも肩を並べるように、3月になってから咲き出します。年によっては桜と同時期に咲いていることがあります。
その梅の木にツグミが止まっていました。
こちらはシルエットになってしまいましたが、羽根に白い斑点があるのでジョウビタキ、頭の色からして雄ですね。
イチジク?の木に止まっているのはいつものヒヨドリ
おなじみのスズメたち
これは何の鳥の影でしょうか
マスクをしてこちらをにらんでいるのはモズです。
休耕地のムクドリ
家の裏の桜の木、さすがに枝の蕾がかまびすしくなってきたように見えます。その間に、シロハラがいました。いつも地面を這い回る姿を見かけますが、この日は珍しく木の枝の上にいました。
その桜の木のてっぺんの枝先にはカワラヒワがいました。
畑はイノシシやシカよけに囲っています。その囲いを利用して鳥よけのネットを張っているのですが、今の時期、ネットは雪の重みで破れたりしてぼろぼろです。
おとなりの畑、網の破れた間から1羽のツグミが迷い込んでいました。ネット越しの写真なので、少しソフトフォーカスがかかったみたいになっています。
その他家の裏には、セグロセキレイ、キジバト、ときどきアトリ、シジュウカラなどが来ているようです。
遊ぶ [自然]
寒いけれど晴れた日の午前、妻と娘と孫の目を盗んで、久しぶりにカメラを持って隣の市の公園へ行ってきました。このところ、いつもの裏山は外ればかりだったので、知り合いに教えられた公園に行ってみたのです。
平日の冬の朝、あまり人影はありません。駐車場にもまばらに数台の車があるだけです。そのうちの一台、軽自動車から一人中年の女性が降りてきて、リヤゲートからハイキング用の靴を取り出すと履き替え、小ぶりのリュックを肩にかけて、奥の公園の方へ歩いて行きました。
そのさりげない一連の動作が妙にかっこよく見えました。私もほとんど利用していないハイキング用の靴を車に積んでいるのを思い出して、履き替えてみました。カメラは修理から戻ってきたNikon1 V2と300ミリズームの組み合わせです。
この公園に来るのは二度目です。以前来たときは夕方だったせいかヒヨドリくらいしか会えなかったのですが、今回はいましたね。まず、いきなりルリビタキの雄が迎えてくれました。裏山のいつものスポット、今年は雌ばかりだったので雄とは今年初めての出会いです。
カメラを構えてシャッターを押していると、向こうからカメラを三脚に構えた人が、三脚を広げたままこちらへ寄ってきました。狙いは私と同じ、ルリビタキの雄です。ただし、カメラもレンズもフードを被っていましたが大きなものでした。朝日が強かったので、「あまり日が当たると色が飛ぶのよね」と言いながら、しきりにルリビタキばかり撮っていました。
ルリビタキが私たちのカメラから逃れて奥へ奥へと逃げていくと入れ替わるように、聞き慣れた囀りがあちらこちらから聞こえてきました。私の回りにたくさんの鳥影が行き交っています。肉眼でもはっきり見えるその姿はヤマガラ、シジュウカラです。しかも全部で10羽くらいはいたでしょうか。
山でもよく見かけますがちょこまか動き回って捉えにくかったり、高い枝の上だったりするのですが、ここのヤマガラやシジュウカラは梢だけでなく、地上に降りて歩き回っています。
足下近くで撮ったヤマガラはあまりに近すぎてほとんどがボケていました。この写真だけ何とか生き残りました。ノートリミングです。
これはシロハラ。ヤマガラ、シジュウカラより二回りも大きい鳥です。盛んに地面や落ち葉の下をつついて歩き回っていました。この鳥も数羽見かけました。
シジュウカラに色合いや形が似ていますが、ヒガラです。写真に撮ったのはまだ二度目かも知れません。
公園の奥には池があって、そこには珍しい鳥が来ていると聞いたので見に行ったのですが、遠すぎて分かりませんでした。そうこうするうち、家から帰宅命令の電話が入りました。冬の午前、束の間の戯れでした。
冬の名残は春の兆し [自然]
パソコンやオーディオでインドア遊びばかりしていても身体がなまるばかりなので、久しぶりにカメラを持っていつもの裏山へ出かけてみました。
まず、ルリビタキがよく来る橋の近くまで行きました。今日は同じ木にそれより小さい鳥影が数羽ちょこまかと動き回っていました。カメラを持って近づいていくと、何の鳥か確認する前に逃げていってしまいました。
追いかけて別の木で動いているところを撮ることが出来ました。何のことはないメジロでしたね。でも、撮ったのは久しぶりだった気がします。
近くの墓地の入り口にある六体地蔵です。しかし実際は十四体祀られています。六体地蔵が二組と小さな地蔵さんが二体です。なぜか分からないのですが古い地蔵さんがここにまとめられたのかも知れません。
お墓参り行くときは、まずここにお参りしてから自分の家の墓に行くのが習わしなのですが、我が家の墓、近くまで車で行けるのでつい、パスしてしまうことが多いです。
今朝は久しぶりに霜の降りた朝でした。私が行った時は、もう日が昇ってずいぶん経った頃だったのですが、それでも山の影にはまだ霜が残っていました。朝日に暖められて、鳥たちがしきりに飛び交う姿が目につきました。
群れを見つけて追いかけた暗がりの道の真ん中で数羽動いていました。あまり近づくと逃げられるので、見当をつけてシャッターを切ったら、この鳥がかすかに写っていました。黄色い頭、ミヤマホオジロだと思います。
他にもカシラダカ、アカハラ、ヤマガラなどがいそうでしたがうまく捉えることが出来ませんでした。
鳥との追かけっこをあきらめてと言うか、新たに鳥を追い求めて裏山へ上がっていきました。久しぶりの裏山だったせいかいつもと様相が違って見えました。
まず去年の大雨の跡がまだあちこちに残っていました。土砂、岩石の吹きだまりの跡、切り出された材木の残り、作業のためか今までなかったところに新しい道が切り開かれていたりしました。
この横にある林道は普段でも雨が降ると川になってえぐられています。去年の大雨で杉林まで被害が広がったのでしょうか。手前まであった杉林が大きく伐採されて空が広くなっていました。
折り重なった木々の下あたりに、以前リンドウの花が咲いていました。ここ数年は行く時期が悪かったのか、見ていないのですが、この状態ではもう見られないかも知れません。
このあたりは在所の山と個人の山が混在しています。私が子供の頃は林業がまだ盛んだったのか、牛が切り出した材木を引いていたのをかすかに覚えています。
秋だったか冬だったか、両親が山へ柴拾いに行くのについて行ったことがあります。当時はまだ家におくどさんと言う竈(かまど)があり、風呂もご飯も柴に火をつけ薪を燃やして炊いていました。
両親が薪や柴を集めているそばで遊んでいると、時折、山の方から汽車が通る音が聞こえてきました。大きくはっきり聞こえるので、私は長い間、山を越えたところに鉄道が走っているものと思っていました。
それからも里で遊んでいると聞こえる事があり、そのたびに私は山間を走る汽車を夢のように想像するのでした。実際は山裾の田んぼの中を走る汽車の音が山に反響していただけなのですが、なぜか私は大きくなって地図で確かめるまで誰にもそのことを話しませんでした。
高い木の上で、ホオジロがひとしきりきれいな声で囀っていました。普段はチッ、チッと小さな声ですが、縄張りを主張しているのでしょうか。
山は常緑樹が多いのに、ここだけ緑が無くて細く白い幹が乱立しています。何の木の群落なのでしょうか。ところどころ、木肌が赤くなっているのはシカによる食害だと思います。
歩いて行く山道の左右の林で、時折鳥影が飛び交います。声がすることもあれば影が動くだけのこともあります。山道の先、林からカケスがギャーと鳴きながら道を横切って反対の林の中に飛び込んでいきました。
地鳴きの方が多いのですが、沢沿いの灌木の間からウグイスの声がしていました。まだあまりうまくありませんし声も小さめです。相変わらず声ばかりで姿は影も見えませんでした。
以後、山で気になった物をとりとめも無く写し取ってみました。
シダ類の枯れた跡でしょうか。魚の骨を連想します。
鳥の食べ残し
さて、ここから春のたより
今日はあまり上まで登りませんでした。連写をするものでメモリカードの残がなくなってきたのです。もっと大きな容量のメモリカードに換えないと行けないと思いながらサボっていたつけが回ってきました。明らかにいらない画像を消して、帰り道のシャッターチャンスを確保です。
麓の元公園だった空き地でモクレンが新しい芽を膨らませていましたが、今頃はこんな物だったでしょうか。今年は春の訪れが遅いような気がするのですが。
冬鳥のツグミですが我が家の裏にはいつも今頃姿を見せます。冬の終わりと春の訪れを告げに来ているかのようです。
お茶の花 [自然]
毎日ではないのですが、朝7時は私の出勤時間です。朝日が斜めにさして、朝露が光り出す今頃の季節になると、茶の木に花が咲くと知ったのは約10年前、以前の職場が無くなって今の仕事に就いた頃のことです。
それまで茶の花の事は知りませんでした。いつも身近にある茶の木でしたが、幼い頃母たちが田植えの後、茶摘みをしていた思い出しかなく、花が咲くことさえ知りませんでした。
ある朝、出勤のため車に向かうと、そばの茶の木の間で黄色い芯を持った白い花が目に留まりました。斜めに差し込む朝日に裏から照らされて、灯がともったようにほんのり浮かび上がっていました。
その柔らかい色合いにしばらく見とれてしまいました。同時にいつも見慣れた茶の木にこんな優しい花が咲くと知って驚きました。
仕事が変わり生活環境も変わって、私の中でいろいろな変化がありました。出世やお金はもうありません。何かをうち捨てなければやっていけないのでした。
そんな時、私の目や耳に今まで見えなかったり聞こえなかった自然の光や音が、花や木や鳥たちよってもたらされるようになりました。私は喪ったものの穴埋めをするかのようにそれらをどんどん吸収していくようになりました。
我が家と隣家の境界に植えられていた茶の木は、残念ながら数年前取り払われ、今は不粋なフェンスに変わってしまいました。茶の木は幸い我が家にも数本残っていたのでこの時期、茶の花を見ることは出来るのですが、ただ角度的に朝日を正面に浴びてしまいます。
5月の桜 [自然]
天候不順気味のお天気が続いている今年の4月。いつまでも冷たい風が吹く寒い日が多くて、やっと風が収まったと思ったら、一日中のしとしと雨。その日の朝、出掛けに雨に濡れた白い花を見つけました。
翌日は朝からひさしぶりに穏やかに晴れました。裏の桜の木はもうすっかり緑鮮やかな若葉に覆われているのですが、その中に昨日見つけた桜の花が数輪、昨日の雨にも散らずに残っていました。我が家の桜の開花宣言の記事を載せたのが3月29日ですから、ほぼ一ヶ月になろうとしています。
残花と言うべきか、これだけ新緑に囲まれると5月の桜とでも呼びたくなります。花びらは薄幸の人のように薄く白い、いかにも可憐で儚げです。
一本の桜の木の蕾が咲く時期に一ヶ月もの間隔のズレがあるというのは、妥当なのか今年の天候の不順ぶりを象徴しているのかわからないのですが、ちょっとした驚きでした。
開花宣言~命の不思議 [自然]
ここ数日、晴れ間のないうっとおしい日が続いています。一昨日は曇りのち雨、昨日は一日小雨が降ったりやんだり、今日こそは日が照るかと思ったのですが、朝は濃い霧、霧が晴れても日差しはなくて一日どんよりした雲に覆われつづけました。
そんな中、我が家の裏の桜が開花し始めました。樹全体は、まだほとんど蕾ばかりなのですが、枝先の一部の蕾が開き始めました。
一般的に5.6輪の花が咲いたら開花宣言されるそうなので、我が家の桜、今年も無事開花宣言となりそうです。去年より、一週間は早い開花です。
ところで、今年の我が家の桜、ちょっと不思議な現象がありました。
暑さ寒さも・・・ [自然]
お彼岸に入って、しつこかった夏の高気圧も遠のき、朝晩だけでなく昼間もしのぎやすくなってきました。残暑厳しかった今年ですが、家の裏ではヒガンバナが見事に季節を合わせて咲き始めました。
ヒガンバナに誘われて、回りの秋を探してみました。
緑の葉の色しかない草むらで、目立つ花です。ハギと思ったのですが、調べてみたら道ばたの草むらに咲く雑草の一種、アレチヌスビトハギと言うそうです。
マルバルコウソウ、何度季節が巡ってきても、まともに覚えられない名前です。
タカサブロウ、これも地味な花ですが、名前が人の名前みたいで覚えられました。
少し足を伸ばして裏山の麓まで
チカラシバの群生の向こうは墓地、お彼岸のお参りの人の姿がちらほら。まだ少し日はありますが、我が家もお参りしなければ・・・
イシミカワの実、調べて判ったのですが、覚えられそうにありません。
おまけです。5ヶ月と少しになりました。
夜がこんなに涼しくなると、真空管アンプに火を入れたくなります。待ちかねた秋には、やはりしっとりしたボーカルが似合います。
今回からEに移ることにして、ELLA FITZGERALD(エラ・フィッツェラルド)です。
最近買ったELLA SINGS GERSHWINからBUT NOT FOR MEです。
梅雨の晴れ間 [自然]
台風の後、梅雨らしくない爽やかなお天気が続いています。しのぎやすくてよいけれど、このままこんな調子でよいのかなぁと思っていたら、今朝はぴかーんと晴れました。
今日は休みです。畑に水をやってから、久しぶりにカメラを持って出かけました。これと言って行く当ては無かったのですが、来週、天井川の草刈りがあります。それまでにウツボグサを撮っておきたいと思いました。
いつものように氏神様の脇を抜けて天井川の土手を歩きます。
ブタナ:変な名前です。この花、茎が細いので黄色い花が宙に浮いているように見えます。
ネジバナ:野花なのでどこにでも咲いていそうですが、場所を選んでいるようです。我が家の裏の雑草地帯ではまだ一度も見かけたことがありません。
ウツボグサ:いつもは水のない川なのですが、この間の台風の大雨で水が流れたらしく、花も草も泥で汚れていました。それでもアップにすると紫色が鮮やかです。今度の草刈りでは皆、刈り取ってしまわれることでしょう。
天井川にかかる橋、この下にウツボグサが群生しています。長い川の道のりの中で、毎年このあたりだけ咲いています。
橋を渡ると、ここにも愛宕さんが祀られています。火の神様です。
この後、天井川を引き返して山の方へ向かいました。
メタセコイア:鮮やかな緑が秋から冬にかけて燃える色に染まります。
桜の枝でホオジロのつがいが迎えてくれましたが、お天気がよすぎてコントラストが強すぎました。
いつもの山の入り口に流れる沢です。
その沢沿いに誰が植えたのかアジサイが咲いていました。そしてその向かい側で
ヤマアジサイ:久しぶりに見ました。すっかり忘れていて期待していなかったので、見つけたときはなんだかうれしかったですね。この花を見ただけでも来た甲斐があったような気がしました。
坂道をあがっていきます。日差しはもう梅雨明けかと思うくらい白くて汗が出ました。持ってきたお茶はもう飲んでしまってありません。
花は期待できなかったので、途中から望遠レンズに替えました。夏鳥のキビタキとかオオルリに出会えないかなぁと思ったのです。もっともどちらもこの山で見かけたのは一度だけしかありません。
久しぶりの山のせいか、坂道が妙に堪えました。普段全く体を動かしていないわけでもないのに、少しへばりがくるのが早すぎる気がします。
少し休むと元気が出たので、また歩き始めるのですが、すぐにくたびれてしまいます。全体に体がだるく重い感じです。
野鳥は、ヒヨドリ、ウグイス、ホオジロ、イカル、メジロなどのさえずりが確認できますが、姿は見えず時々影を見るばかりです。
こんもりと生い茂った木々の中で、聞いたことのない鳥のさえずりが聞こえてきます。じっと気配を消して待つのですが、なかなか姿を現しません。それがもしやキビタキやオオルリではないかと思うのですが。
ルリタテハが葉に止まりかけたので、カメラを構えたらそのままひらひらと暗い森の中に吸い込まれて行ってしまいました。
山道沿いにせせらぎの音が聞こえます。山道を少し下がったところに堰堤があって、谷川の水が流れ落ちています。それほど遠くないので降りて見ることにしました。
流れに手を浸して両手で掬って何度か飲みました。立ち上がると軽い立ちくらみを覚えたので、そのまま堰堤の上に横になることにしました。
木陰ですが、風はありません。ヒヨドリがしきりに鳴いています。堰堤を落ちる水の音が絶え間なくしています。虫の羽音が私の周りでしていますが、止まりに来る様子はなさそうです。
青空を遮る緑の屋根を仰ぎながら、じっとしているとちょっと子供の頃に帰ったような気分です。ふとこのままここで死ぬのも別に悪くないなぁなどと思います。私が帰らなかったら、家族は探すでしょうが、麓に車が置いてあるのでわかるはずです。
そんな馬鹿げた空想をしてみても、そう簡単には死ねません。しばらく休んで立ち上がりました。もう立ちくらみはしません。
そんなことはかつて無かったことなのですが、ここは無理をしないで引き返すことにしました。帰り道もだるくて、とぼとぼ歩きました。
もう少しで麓と言うところで、足下に蛇をみつけてびっくりして飛びのきました。私が驚いて飛び退いたので向こうも逃げましたが、こそこそと草むらに入っては行きません。太くて短い体はマムシです。危ないところでした。
家に帰って今日はひどく疲れたと妻に話したら、急に気温が上がったからではないかと言ってました。写してきた写真を久しぶりにスライドショーにするつもりでしたが、もう時間がありません。
春は来たり [自然]
春は行ったり来たり、遅いながらも少しずつ来たりの日が増えてきているようです。そして、今日は来たりの日。
固かった桜の蕾も一気に膨らみました。山に近いせいか、近所でも遅めに咲く我が家の桜ですが、今年はいつまでも寒かったので、春が来るとどこも一斉に咲き揃うかも知れません。
これも家の椿です。何椿というのでしょうか。山椿?毎年のことなのに、今年桜より先に咲き出したのが正常なのか異常なのかわかりません。
ご近所のウメもサンシュウもまだ咲いているというか、ようやく咲き揃ってきたところです。
ヒメオドリコソウの群落、春という舞台の上で集団で踊っている踊り子たちのようです。
オオイヌノフグリ、以前は、ぽつりぽつりと遠慮がちに咲いていたのに、今では我が物顔。
春が揃いました。手前、青くぼけているのがオオイヌノフグリ、そしてヒメオドリコソウ、タンポポの綿毛、ツクシ、左手に咲いているのは、いつの間にか毎年ここに咲くようになったスイセン。
テントウムシまでお出ましです。モンシロチョウも飛んでいたのですが、写真に収められませんでした。
少し早いけれど、お天気良かったのでサトイモの準備を始めました。いつもはこんなことしないのですが、近所の方がマルチの上からひもを張っていたのでまねしてみました。風でめくれ上がるのを防止出来そうです。
ところで、我が家の畑は、板などで囲んでいます。
外から見るとこんな感じです。シカやイノシシの獣害に悩まされて囲うようになりました。せっかく四方を囲んだら、ついでに天井も張ってしまおうと防鳥網を張りました。上の赤いネットがそうです。
去年、地域で雑木林の周りに鉄柵を張り巡らしてくれましたので、その後シカやイノシシが現れなくなりました。しかし、いつの間にか、抜け道を見つけたのか我が家の畑の回りはご覧の通りです。
これは鹿の蹄でしょうか。近くのグランドに、子供たちのサッカーのスパイクの跡と一緒にいっぱい着いています。
今日のCもまた、チャーリー・パーカーです。
パーカー、ディジー・ガレスピー、セロニアス・モンク、みんなご機嫌です。
十二坊へ [自然]
冬場の運動不足解消を兼ねて、山に登ってきました。と言っても、私は素人、kenさんのように本格的な山登りをする知識や体力は持ち合わせていません。選んだのは、標高わずか400メートルあまり、我が裏山とよく似た横に長くのびた丘のような山、十二坊(岩根山)です。
十二坊と言う名前は、その昔、仏教徒の修験場が十二あったところから付いたのだそうです。それらの坊は、信長の焼き討ちにあって、今はほとんど残っていません。
その日は、寒いけれど朝からよく晴れ上がっていました。車にカメラバッグを積み込んで出かけました。ところが、峠道の入り口に着くと、前々日に降った雪のせいで通行止めになっていました。
山裾をぐるっと回って反対側へ行けば、車でも登れそうでしたが、麓の潰れたコンビニの駐車場が開いていたので、無断で車を止めて歩いて登ることにしました。
車の往来が無い車道は、広々と静まりかえっています。最初の橋を渡るところでさっそく、野鳥の声がかまびすしく聞こえて来ました。いつもなら騒々しく行き来する車に遠慮している野鳥たちも、今日は我が世の春とばかり、文字通り羽根を伸ばしています。
小さな鳥影の群れ、そのにぎやかな囀りはメジロ、エナガの群れのようです。
ギーッ、ギーッと体つきに似合わない声を上げているのは、キツツキの仲間、コゲラです。
坂道は、乾いているところ、凍結しているところ、雪が残っているところなどが斑になっていて、とくに凍結しているところは何度か足をすくわれそうになりました。靴は濡れるけれど、雪の上を歩いた方が良さそうです。
足下に気をつけながら、回りの木々を見上げ、野鳥たちの囀りや姿を追いかけていると、登るスピードがいっこうに上がりませんが、息も上がりません。
鳥の声しか聞こえない静かな山道でしたが、突然、前方から自転車が坂を下って来て驚きました。サングラスをした中年の男性です。どうしてこの坂を上がったのでしょう。そして、なぜ凍結して滑りやすいこの坂道を自転車で下っているのでしょう。
背後からはリュックを担いだグループが上がってきました。こんな日に、山登りする人が私以外にもいるようです。彼らは私と違ってきちんとした登山やハイキングの格好をしていました。私より少し年上らしい男二人女二人のグループでした。
彼らをやり過ごすために、わざと念入りに鳥を捜します。
峠には市営の温泉があって、反対側の道からは車でも登れるようです。こんな日でもお天気がよいせいか、数台の車が駐車場に止まっていました。
私は、温泉の手前で車一台が通れるほどの脇道に入りました。入り口にはチェーンが張られていて、車は進入できなくなっています。残った雪の上にある車の轍は、たぶん管理用の車の跡だと思います。
道は狭く曲がりくねっていて、そのたびに、乾いた道と雪に覆われた道が交互に現れます。ところによっては道路全体が雪で深く覆われているところがあったりしました。
ただ、不思議なのは、こんなところにも、車の轍、人の足跡に混じって自転車の細いタイヤの跡があることです。誰がこんなところで自転車乗り回しているのでしょう。
細い山道に入ってからも傾斜は比較的なだらかで、わが裏山よりずっと楽でした。出来ればアスファルトの林道ではなく、土の山道にも分け入りたかったのですが、すっかり雪に埋もれていて、人の足跡も見えません。
迷うのは嫌ですし、装備も普通のジャンパーにジーンズ、運動靴と言う出で立ちなので、歩きやすいアスファルト道を行くことにしました。
大きい道から、この狭い山道に入って、すっかり鳥の声が聞こえなくなったような気がしていました。たまに聞こえるのは、ヒヨドリのうるさい鳴き声ばかりです。
頂上付近にはあずまやも用意されています。入って少し休もうかと思ったのですが、雪が吹き込んでいて、椅子もテーブルも白いクロスを敷いたみたいに雪が積もっています。
あずまやを過ぎたあたりから少し傾斜が強くなって、ちょっと苦しいかなと思っていたらもう頂上でした。展望が開けた麓の街は雪が残って白いです。
頂上の広場の禿げた一角に、あとから調べると三角点があるらしいのですが、私を追い越していった四人組がちょうど昼食を取っていたので遠慮しました。
上の写真の塔にはツーカーホンの標識がありました。懐かしいですね。今はauでしょうか。NHKのテレビ塔と県内唯一の民放局びわこ放送のテレビ塔もあり、全部で5.6基あるようです。
頂上付近にある展望台から撮りました。鳥見用の300ミリ望遠で撮ると、かすかに琵琶湖が見渡せます。
その近くにあった公私境界の杭です。私たちも集落の山の境界の杭打ち、役に当たった年には行きます。
来るときに、コンビニに寄ってお茶とあんパンを買うつもりだったのに忘れて上がってしまいました。もうお昼を過ぎています。これ以上ゆっくりしていると昼飯の時間がかなり遅くなってしまうので、降りようとしたら鳥影が呼び止めました。
いずれも低山にいる平凡な鳥たちですが、今年はあまり撮れていないので、来た甲斐があった気がしました。あとカシラダカやホオジロ、ツグミなども見かけましたが、撮り損ないました。
鳥を追っかけていると時間があっという間に経ってしまいます。昼飯の時間がどんどん遅くなるので、適当なところで切り上げて降りることにしました。
車のあるところへ行くには、来た道を戻らないといけないことになりますが、帰りは別のルートを歩きたいのが人情です。かといって、全く反対側に降りてしまったら、徒歩でかなりの距離を迂回しなくてはいけません。
とりあえず、当てずっぽうで来た道と違う道を下っていったら、途中で分岐点があり、案内板によるとそこを右に行くと車のある麓の近くに降りられそうです。
幅の広いゆったりした道でした。待避所などと大手建設会社の名前が入った看板が立っています。鉄塔の作業などに用いられる大型のトラックなどが通行する道のようです。
面白いことに、その道に残った雪の上にも、一本だけ、自転車の細い轍がありました。車のタイヤの跡はなく、人の足跡もあまり気にならなかったのに、自転車の跡だけが妙に気になりました。
全部で5時間ほど歩いたでしょうか。歩行距離や歩数、消費カロリーから経路、高低差などまで教えてくれるスマホのアプリ、SmartTrainingをONにしておかなかったのは残念でした。
麓に降りて駐車場に向かうとき、方角を間違えて反対方向に歩いたせいでさらに30分ほどロスしました。すっかり昼飯の時間が過ぎてしまって、強い空腹感に押されて、結局いつもよりたくさん食べてしまいました。