変わり目の秋

　紅葉が真っ盛りです。今年の秋はお天気も良くて暖かい日が多い気がします。嫌でも外に出たくなります。久しぶりにカメラを持って、裏の鎮守の森と天井川の堤防を歩いてみました。

　氏神様の参道の横には幼稚園があって、園児を送ってきた母親がまだ入園できない下の子を遊ばせていました。

　回りを鬱蒼とした木々で囲まれていた氏神様は、来年の改修工事に伴って森が伐採されていました。そのせいで全体の印象が明るくなっていました。反面、重々しさや神秘性が薄れてしまったようにも感じられます。

　ここ数年、紅葉の時期を逃していたのですが今年はバッチリです。しかも今年の紅葉はきれいです。天井川は普段水が無いので、川底に降りたりしていろんな角度から紅葉を写してみました。

　神社回りを一通り撮り終えて、今度は野鳥の声に誘われるように天井川の堤防沿いを歩きました。

　木の葉が音も無く静かに散る姿に、鳥と間違えて何度も身構えそうになりました。時折土手沿いに風が舞い上がって、いっせいに木の葉の吹雪が斜めに流れます。

　撮れた鳥はジョウビタキとメジロ、森の中が暗くてこんな写真になりました。ウグイスの地鳴きも聞こえていましたが、身体は小さいのに声が大きいのですぐそこで啼いているかのように錯覚させられます。遠くの雑木林を渡る小さな影を見かけただけでした。

　きらめいているのは、霜にはまだ早い朝露です。森の中の腐葉土の上や堤防の草の上を歩くと、柔らかな踏み心地が足裏に心地いいですね。

　久しぶりのアオジです。寒くなると山でよく見かけるのですが、小さくて暗いところを好むのでなかなかちゃんと写真が撮れたことがありません。今回も焦ってぶれてしまいました。

　暗い森の中の道を抜けると

　メタセコイヤの並木道に出ます。　

　祖父と孫が散歩していました。女の子は私の前を通るとき私の姿に気づいてじっと見ていきましたが、祖父は私に気づきませんでした。彼は私の同級生です。

　再就職して早一月が経とうとしています。この間に私の失業や再就職に合わせるかのように、身近な人たちが何人も亡くなったり、あるいは周りからいなくなってしまいました。

　本当にゴトリと季節が動いたようなこの２．３ヶ月でした。そしてなんだか歳を取ってしまったような気がしています。それは何も、再就職先で自分が一番年上になってしまったからだけではありません。

　それまで十年一日が如し、昨日も今日も変わらないような穏やかな日々を過ごしていたので、自分が歳を取っているのを忘れていました。それが、今回の事件で一気に季節が動いて、時の経過を思い知らされたような気がしています。

コメント 30

紅葉の中を散歩、そして鳥さんに遊んでもらう、良いところですね。
p(^-^)q
by himanaoyaji (2014-11-29 05:39) 

今年は同年代の知り合いが二人無くなりました。こういう道を歩くとしんみりしますね。
by takenoko (2014-11-29 07:02) 

今年はお客様が何人も旅立って逝きました。
きついなぁ・・・＾＾；
by たいへー (2014-11-29 07:46) 

こんにちは！
里山と言って良いのでしょうか、見事な紅葉ですね。
我が家も幸いにして田舎住まいなので、近くに里山らしきものが
あるにはあるのですが、規模が小さいのがやや残念なところです。
でも、鳥の鳴き声が時々聞こえて来るのはいいものです。
たまには姿を見せてくれれば更に良いのですが。

情緒も季節感もなく、ただただぼんやりと過ごしているからでしょうか、
自分が年老いて来たという実感がないまま時が過ぎて行きます。
否。 時が過ぎ行くのではなくて、時をやり過ごしているのですね。
しかし時々ふと、思い出したように周囲を見渡せば、時は冷静に、
そして確実に刻まれ続けていたんだなあ、と知らされる気がします。
こんな風にして残りの人生も過ぎて行くのかなあ。
･･･なんてね、何だか他人事みたいですね。(笑)

今日の福岡は、晴れ時々薄曇りのようです。
明日は所用で走れそうもないから、今日は楽しく jog&walk したい
と思っています。
by song4u (2014-11-29 10:06) 

紅葉の美しさと共にご自分の身辺の変化を
旋律のような文章で書かれていて流れるように
読み進んでしまいました。
周りの変化は寂しいものがおありでしょうね・
再スタート…応援しています。
by yoko-minato (2014-11-29 16:57) 

こんばんは。
お仕事の調子はいかがですか。
信楽高原鉄道も今日、開通ですね。
by しばちゃん2cv (2014-11-29 18:11) 

紅葉で遊ぶ子供、ナイス。
by 夏炉冬扇 (2014-11-29 18:49) 

そらへいさん、こんばんは！！

秋深まる！！・・・と言ったところでしょうか！

自然をクローズアップしてみると、躍動感がありますね！！

物悲しい季節でもありますが、音楽を聴くには最高の季節ですね！！
by プリウス (2014-11-29 18:58) 

himanaoyajiさん
こんばんは

これで欲を言えば、カワセミが遊ぶような水辺があると良いのですが
谷川には魚がいないのでカワセミも遊びに来る気配がありません。
by そらへい (2014-11-29 20:30) 

takenokoさん
こんばんは

もうすぐ１２月、年賀状の準備も始めなければいけませんが
欠礼の葉書が今年も溜まりだしてきました。
いろいろな事がありますが
とりあえず、一年無事過ごせたことに感謝です。
by そらへい (2014-11-29 20:36) 

たいへーさん
こんばんは

お得意様の不幸、二重に堪えますね。
いつも陽気で、死とは最も無縁に思えた人の訃報に接し
その笑顔がひときわ懐かしく思い出されます。
by そらへい (2014-11-29 20:39) 

song4uさん
こんばんは

郊外の方は商業施設が開発されたりしていますが
私の周りはまだまだ自然が残されています。
いつも同じ場所なのですが
季節によって様々な姿を見せるので
見慣れているようでも写真に撮ったりすると新しい発見があったりしますね。
野鳥も珍しい鳥を求めて遠くまで遠征される方もありますが
私は身近なスポットで出会うのが精一杯です。
毎度おなじみの鳥たち、毎年同じ時期に姿を見せる鳥
それもまた季節を考えさせられて楽しいものです。

いつまでも若々しくいたいと思う反面、
確実に歳を取っていることは否めない事実ですね。
出来ることは、少しでも老化を遅らせるべく
song４uさんのように身体を鍛えることでしょうか。
最近、サボりがち、この転機を機に
また、少しそういう方面にも意識を向けてみようかなと
最近思っています。
by そらへい (2014-11-29 20:48) 

yoko-minatoさん
こんばんは

ありがとうございます。
再就職のごたごたで少しストレスが溜まっておりましたので
カメラを持って裏山に出かけて、しばらく夢中で紅葉を撮ったり
野鳥を追っかけたりしたら、元気が出ました。
どんなことがあっても、自分が楽しいこと、心が喜ぶことを
忘れてはいけませんね。
by そらへい (2014-11-29 20:53) 

しばちゃん2cvさん
こんばんは

そうですね、紅葉の季節
それまで誰も振り返らなかった信楽高原鉄道
賑わっているのではないでしょうか。
実は私も地元でありながら、一度も乗ったことが無い？
再開の熱気が冷めた頃、
一度カメラを持って乗ってみたいなと思ってます。
by そらへい (2014-11-29 20:56) 

夏炉冬扇さん
こんばんは

積もった紅葉を両手で掬って
どこそこへ持っていくと母親に言ってましたね。
手振れ補正を忘れて少しぶれてしまったのが惜しいです。
by そらへい (2014-11-29 20:59) 

プリウスさん
こんばんは

以前の職場と同僚を失い、
ひときわ寂しさを感じた今年の秋でしたが
これもひとつの季節の巡り合わせなのでしょうね。
反対にまた新たな出会いがあるのですが、
そこに春ではない季節の違いを
年齢のせいにしてしまうこの頃です。
今回の記事、
音楽を選ぶ時間がなくて残念でした。
by そらへい (2014-11-29 21:03) 

自然がきれいなところに住んでられますよね。
最近ジョウビタキを良く見かけます。
６０歳を超えてまた新しい職場で一気に人もいなくなり、また新しい人や環境が表れて大変な気がします。
僕なら夢に出そうです。
僕も転職は何回か経験してますが、年取るごとにきつくなります。年齢がかさむと人事計画もあまりないいわゆるブラック企業しか選択肢がなくなってきて、そらへいさんはお知り合いが素晴らしいと思います。
これからの人生でまた新しい職場に行くとしても本当の新人のようには僕には振る舞えるとは思えませんし、尊敬します。

そらへいさんが入った会社は若い人が多いということですが、何かエネルギーをもらえたらいいですよね。

by ski (2014-11-29 23:05) 

堤防沿いの道、是非歩きたい思いに駆られます。
by katakiyo (2014-11-30 05:08) 

里山の秋の風景　いい所にお住まいですね。
落ち葉で遊ぶ子供さんの写真　何度も見てしまいました。
職場で自分の年齢を感じることが多々ありますが
若い時よりはどんな状況も一歩引いて見られるようになりました。
まだまだ自分にも何かしら役割があるのだと思いつつ　
淡々と働くことを言い聞かせています。
木の葉の吹雪　いいですね〜　そんな中を歩いてみたいです
by タックン (2014-11-30 07:54) 

紅葉がきれいで、野鳥さんもいて
いい所にお住まいですね。
by NUMBER (2014-11-30 17:43) 

skiさん
こんばんは

ほんと、今年は何処へ行ってもジョウビタキの雄
よく見かけます。ま、うち等の家の周りにもいるくらいですから
当然と言えば当然ですが。
職場には私を誘ってくれた人もいるので、周りすべてが変わったわけでは無いのですが、
いろいろ以前と違って、歳を取ると適応能力も衰えるのかなぁと思ってます。
若い人からエネルギーを受ける、
もう少し余裕が持てるようになったらそんな風に考えられるかなと思います。
今は、どちらかというと何とか適応しながら、
若い人のお世話とか役立てればと思ってます。
by そらへい (2014-11-30 18:48) 

katakiyoさん
こんばんは

近所の人たちもよく歩いておられるようですが
時々しか出会いません。
静かで鳥の声がよく聞こえます。


by そらへい (2014-11-30 21:02) 

タックンさん
こんばんは

子供の頃からほとんど変わらずある風景ですが
じっくりと見たり楽しむようになったのはここ10年あまりからです。
環境や年齢で視点や興味のあるところが変わるのですね。
＞淡々と働く
歳を取ってからの働き方として理想ですね。
私もそうしたいと思いつ、なかなか出来なくて悩んでます。
これから少しずつ、時間をかけて
そのように持って行けたらと思います。
by そらへい (2014-11-30 21:08) 

NUMBERさん
こんばんは

コメントありがとうございます。
紅葉は写真を撮りに行った頃が、ピーク
雨の後、かなり散った所もありました。
これから、木々は裸になっていき
鳥見の季節です。
by そらへい (2014-11-30 21:10) 

　　　　　　　　　そらへいさん　こんばんは
　　画面のトップが変わりビックリしました　　綺麗ですネ～
　　此方は、もぅ紅葉のシ－ズンも終りました　
　　　ちょこっと見ただけで済んで仕舞いました

　　　今、庭にはメジロが花の蜜を吸いに、4、5羽で来ています
　　　　可愛いですネ　写真に撮りたいのですが、直ぐ逃げていきます
　　　　前は良く写して居たのですが、なかなか出来ません
　　　　　此方で見て楽しんでいます
　　　　　　寒くなっています　風邪等惹かれません様に
　　　　　　　では　また出て来るけんで～

by ｙａｓｕｍｉｃｈｉ！ (2014-12-03 18:52) 

先週は紅葉狩りですごい人でしたね観光地は・・
とくに嵐山はすごすぎです。
なにも人がいっぱい行く観光地で紅葉をみて秋を感じなくても
自分の家の周辺とか身近なところで秋を感じる方が秋らしい
ですよね
なんかとしとともに人の行くところにあまり行きたくなくなりました。
by ken (2014-12-03 23:12) 

ｙａｓｕｍｉｃｈｉ！さん
こんばんは

長い間、トップの写真を変えてなかったので
気分転換に変えてみましたが、紅葉も終わりですね。
すぐ季節外れになってしまいます。

メジロもちょこまかとよく動く鳥ですね。
目の周りの白い模様がかわいさを強調しています。
年中いる鳥ですがこの鳥写真サボっていたので
久しぶりでした。

今年は暖かい11月だったのに、12月に入って急に寒くなりました。
ｙａｓｕｍｉｃｈｉ！さんもお風邪など引かれませんように。
by そらへい (2014-12-04 19:58) 

ｋｅｎさん
こんばんは

知り合いが南禅寺に行って凄い人だったと言ってました。
観光地は紅葉を見に行っているのか、人を見に行っているのか分かりませんね。
でも、そういう賑わいを楽しむ人もあるのでしょうね。
私は金も時間もありませんし、あまり人混みも好きでは無いので
いつも家の周りでごまかしています。
この間の雨嵐でお寺の銀杏もすっかり散ってしまって
もう今年の紅葉も終わりですね。
by そらへい (2014-12-04 20:02) 

ステキな所ですね
紅葉が見事で美しいの一言に尽きます
その上独り占めですしわざわざ混雑した名所に行かなくても
十分満足出来る風景ですね。
知り合いが居なくなって行くのは寂しいです
母が存命の頃知り合いが減るのは寂しいと言っていました
当時はあまり実感がなかったのですが
今は母の言葉が良く解る歳になりました

by めい (2014-12-05 21:21) 

めいさん
こんにちは

私の場合、出不精でいつも家の近くで済ましてしまいます。
それでも見逃すことが多いのですが、今年はちょうど良いタイミングでした。
すぐ近くでも満足できる紅葉に出会えるのは数年に一回ですね。

ほんとに季節の変わり目のように身近な人が急にいなくなってしまって
否が応でも新しいスタートを促されたかのようです。
亡くなった方、またついこの間まで一緒に仕事していた仲間
60年を過ぎても人生はまだまだいろいろあるようですね。
by そらへい (2014-12-06 11:49)