「セレッション3」 [オーディオ]
タンノイのスピーカーが欲しいなと思いながら、とても手が出ないので、ヤフオクで安そうなスピーカーを物色していました。ある夜、何となく気になるスピーカーがありました。値段も手ごろな価格で推移していたので、気まぐれに1万円で入札してみたら、なんとそのまま落札してしまいました。
落札してから焦りました。このスピーカーの情報がほとんどありません。私の中では、スペンドールとごっちゃになっていましたし、同じセレッションでもDittonと勘違いしていました。
ですから到着してみて驚きました。小さな箱が一つだけです。その箱だけでもスキャンダイナ1個分より小さいのに、中からは二つもスピーカーが出てきました。前からこういう小型のスピーカーをサブ用に欲しいとは思っていましたが、今回はそのつもりではありませんでした。
(JBL4312Dの横に並べるとこんな感じですが、実際はもっと小さいです)
とりあえず音出ししてみました。普通に出て一安心です。しかし、落ち着いて聞いてみるとFMだったのですが、人の声が今までスキャンダイナで聞いていたよりクリアに聞こえる気がしました。
音楽をかけるとさすがに筐体が小さいので、スケール感は出ません。大きな編成の音楽だと箱庭的に鳴っていると言う感じです。しかし音そのものは、きれいで癖がなく気持ちのよい音がしています。
ボリュームを上げてもうるさくなりません。ちょっと不思議な感覚です。スピーカーの音だけがボリュームに比例して大きくなっただけで部屋中が響く感じがありません。口径の小さなウーハーですが、背面にバスレフポートがあります。低音は量感こそありませんがスピード感があり、ジャズもそこそこ聞けそうです。
ピアノがとくにきれいですね。ボーカルもいいです。弦もきれいに鳴らしますし、トランペットなどの管楽器も悪くありません。音がきれいなので初めはクラシック用と思っていましたが、ジャズ、ポピュラーなんでもそこそこ破綻なく鳴らしてくれそうです。
取り立ててどこがよいのかわからないのですが、ずっと聞いていたくなる音です。構えて聞くのではなく、小音量で部屋に音楽を流しておくにはもってこいのスピーカーという感じです。
それにしてもこの小さな筐体でよく鳴るものです。知らない人が聞いたら、真ん中のJBLが鳴っているような錯覚を受けるでしょう。ただ、箱が小さいせいか、あまりボリュームを上げると一部のCD、たとえばリー・モーガンの「キャンディ」などでベースの音が割れます。ボリュームを上げなければ気になりませんし、今のところこのCDだけなのですが、どこか壊れているのではないかと少し気にはなります。
初めはスキャンダイナの上に乗せて、聞いていましたが低音の割れが気になって、専用台を買いましたがスピーカーより安い台を捜すのに苦労しました。おかげで寸足らず、ブロックで継ぎ足してます。
セレッションはイギリスの古いオーディオメーカーです。最近はあまり話題にはなりませんが、かつてはそこそこ人気があったこともあるそうです。現在ではギター/ベースアンプ用ユニットの方が有名なんでしょうか。
セレッション3は最初は密閉型だったそうで、背面にバスレフポートがあるこのタイプは後期型でMK2らしいです。販売時期も正確にはわかりませんが、1990年前後でしょうか。値段は5万円そこそこだったとか。
いろいろ組み合わせを試してみました。古い型の真空管アンプには合わない気がしたので、YAMAHAのアンプに繋いでいます。
そろそろ暑くなってきて真空管アンプの稼働を抑えないといけないので、CDプレーヤをYAMAHAのアンプに繋ぎ直して、今は、CDとFMをセレッション3で聞いています。
はじめまして
空兵さんのジャズブログは、オーディオ、ジャズ喫茶等かなり精緻に書か
れています。感心します。平岡正明氏の昭和ジャズ喫茶伝説があります
が、合わせて」大変興味深いものがあります。
今、大半のジャズ喫茶が閉店になり、ジャズ喫茶の草分け、横浜野毛
の千草も去年閉店になって寂しい限りです。
しかし、アナログレコードと真空管アンプが静かに復権したと聞いてうれしく
思います。
by mwainfo (2008-05-24 18:45)
mwainfoさま
コメントありがとうございます。
ジャズ喫茶、少なくなりましたね。
まだ頑張っておられるお店はあるようですが、
もう昔のように大音量は望めそうにないですね。
アナログレコードと真空管アンプの組み合わせでしか
得られない音がある気がします。
by 空兵ーS (2008-05-25 13:31)