NIGHT LIGHTS [音楽(ジャズ)]
この間の記事で、ビル・クロウ著、村上春樹訳「さよならバードランド」を読んでいると書きましたが、あれから一週間になるのにまだ読み切れていません。
きちんとした感想は今後に譲るとして、その前に今まで読んでいて気づいたことを一つ。
まず私は著者のビル・クロウさんを知りませんでした。名前からしててっきり黒人だと思っていたのですが、どうも白人のようです。
ベーシストです。初めはトロンボーンとかドラムとかやっていたようですが、いろいろ揉まれていくうち、つぶしの利くベースに落ち着いていったのか、もともと彼の才能がベースに向いていたのか。
読みながら、有名なジャズ・ミュージシャンの名前が出てくると思わず身を乗り出したくなります。チャーリー・パーカー、アート・テイタム、ディジー・ガレスピー・・・彼は彼等と同時代を生きた証人です。しかし、またそれ以上に多くの知らない名前のミュージシャンが幾人も登場してきて戸惑います。
著者は1940年代から本場アメリカのジャズシーンで生きてきた人です。その交友範囲には、当然私などが知らない名前が多く出てくるのは致し方ないことなのですが、それにしても私などが知っていて、レコーディングなどで名前が残っている人はほんの一握りなんだなぁと思い知らされます。
そんな中、著者の周りでボブ・ブルックマイヤーと言う名前が頻繁に出てきました。トロンボーン奏者です。JJジョンソンやカイ・ウェディングなら知っていますが、そんな名前のとロンボーン奏者は知らないなぁと思っていたら、なんと私のお気に入りのレコードの中に彼の名前がありました。それどころかそこにはビル・クロウの名前さえありました。
ジェリー・マリガンのNIGHT LIGHTSです。以前、その中の一曲が油井正一さんのFM番組「アスペクト・イン・ジャズ」のテーマ曲に使われていたと紹介したのですが、こんなところでも繋がってきました。
こーゆう繋がりの発見ってなんかすごい嬉しくなりますよねぇ♪
「NIGHT LIGHTS」のジャケット、これもすごい味があって素敵!
by FUCKINTOSH66 (2009-02-28 11:32)
FUCKINTOSH66さん
こんばんは
灯台もと暗しみたいなものでした。ビル・クロウさんのCD買おうかとわざわざ捜していたのですが。
この本、少し厚めですが有名なジャズメンが続々、そして全編ジャズメンたちの面白いエピソードが満載です。バードランドがにぎやかでジャズがたけなわだった頃のニューヨークの様子がわかって面白いですよ。
by 空兵ーS (2009-02-28 21:50)
村上春樹は、かなりはまって読んでいましたが、今は彼を追いかけるのをやめてしまいました。
でも、この本は読みたいですね。
by イチロ (2009-02-28 22:40)
空兵さんお久しぶりです。
「さよならバードランド」副題が良いですね「この世は・ほとんど・・
ほとんどって言うところが良いですね 僕も読んでみます
ビル・クロウ今回のブログ読むまでは、聴いたことある名前だな~と思っていたら、そうですね「ナイト・ライツ」のメンバーですね。
月に何回か寝る前に定番で掛けているのに、自分の演奏に対する向き合い方が如何に散漫であったか、大いに反省させられます。
ライナーノーツは読みながら聞いているはずなのに、自分の興味のある演奏家は。覚えられるのに・・・
僕は、アート・ファーマーこのレコードから聞くようになりました
ボブ・ブルックマイヤーやビルクローで他に演奏しているレコードがあるか、探してみます。
一つ楽しみが増えました。
ところで、昨日埼玉県鶴ヶ島市の鶴ヶ島駅近くにある「のんびり」というジャズ喫茶で、ライブを聴いてきました。
面子は、ドラム、ギター、テナー、ベースでした。
店主が元プロのテナーマンで、バブルがはじけた頃にリタイヤし5年ほど前に、喫茶店を開きながら後進を育ている方で、人間的に包容力のあるひょうきんな人柄が魅力で、いろいろとバンド時代のことを話してくれます。
演奏は、ジャズのスタンダードを中心に、各国の民族音楽と幅広く
聴くものの耳を飽きさせない内容でした。
テナーは、ハンク・モブレー的な暖かくつやのある演奏を、ギターは、時々、ジョージ・ベンソンを思わせるフレーズを交えながらも、基本的にはケニーバレルを据えた演奏をする方でした。
僕は、ドラムの横で聴いていたのですが、狭い店内であるがためにセーブした小気味良い演奏を聴かせてもらえました。
それこそ、シンバルのどこをどうたたけばどのような音が出るのか良くわかり、楽しかったです。
その主人が言ってましたが、素で演奏するときと、アルコールが入った時に演奏するのとでは、やはり少しアルコールが入っていたときのほうが楽しく演奏でき、難しいコード進行も勢いで吹けちゃう場合があるそうです。
ただあまり度が過ぎると息が切れて、指使いもロレルので失敗するとのことでした。また聞く側のその時の感性や場の雰囲気によって、演奏の受け止められ方が違うので、その辺を感じながら演奏が自然に変化していくのも、やっていて楽しいし、その場が一体となってジャズに同化するその瞬間が良いとのことでした。
生は、ビールだけではありませんね。
今、ローランド・カークの「ドミノ」を聴きながら書いています。
カークは楽しいです。はかないです。そして・・・生きることの意味を教えてくれます。を・・・ウイントンケリーが・・良いです。
by bukurowaraji (2009-03-01 23:02)
こんにちは
ジェリー・マリガンのナイト・ライツ
彼のバラードはいいですね。
ウエストコーストのクールさがいいです。
ビル・クロウのような、脇役に徹したアーティストは
どれだけいたことでしょう・・・その一つ一つに
物語があり、名曲が生まれているんですね。
by kasumi (2009-03-02 09:02)
イチロさん
こんばんは
村上春樹さんは作家になる前、ジャズ喫茶をやっておられたとかで、ジャズに対してもかなり造詣が深そうです。この本の巻末には、内容に即したレコードガイドが、氏の解説付きで載っています。その枚数も半端ではありません。
読んでいる間は、楽しいジャズの世界にひたっていられますよ。
by 空兵ーS (2009-03-02 21:34)
bukurowarajiさん
こんばんは
私もいちおうライナーノーツに目を通しますが、どっちかというとぼんやり聞いていることが多いです。読んでいても忘れていて、今発見したと勘違いしたりすることもしばしばです。もう少しまじめに聞かないとと思うのですが・・・
生のコンサートは長い間聴いていないですね。ジャズはおろか、ほかの音楽でも、去年か一昨年、葦笛コンサートに行ったきりです。やはりビールだけでなく、生は良いですよね。臨場感、迫力、音の持つ表情が細やかに伝わります。
ローランド・カークは「あふれ出る涙」。あまりここで喋るとブログのネタが無くなるので・・・
ウイントン・ケリーもお気に入りのピアニストです。
by 空兵ーS (2009-03-02 21:47)
kasumiさん
こんばんは
「NIGHT LIGHTS」は全編、都会の夜のムード満載ですね。
ほとばしるような熱気のジャズもあれば、こういうジャズもあるんですね。
本当に、わずかのスタープレーヤーの影には、名前も知らないたくさんのバイプレーヤーがいたんでしょうね。あのハンク・ジョーンズでさえ、長い間スタジオミュージシャンをしていたそうですからね。
by 空兵ーS (2009-03-02 22:04)
1996.1.20 に単行本で出た時に、2900円も出して買いました。文庫になったんですね。いい本は文庫に入れて多くに人に読んでほしいですね。
by mwainfo (2009-03-08 16:57)
mwainfoさん
こんばんは
文庫本は857+税です。本は読まれてこそ、安くなって出来るだけ多くの人の眼に触れるのはよいことだと思います。
2900円は確かに高かったですが、いい本のハードカバーもまたなんとも言えぬ価値があると思います。
by 空兵ーS (2009-03-08 20:59)
なちゃさん、kakasisannさん、くらいふさん、tempoさん、
niceありがとうございます。
by 空兵ーS (2009-03-14 18:56)