オープンリールデッキ [オーディオ]
ゴールデンウィークは半分仕事、半分休みでした。前半はお天気がよかったので、去年から始めた畑仕事に精をだし、夏野菜の植え付けを終えました。
ゴールデンウィークの最終日の6日、どこへも出掛けていなかったので妻を助手席に久し振りに田舎を脱出して街の方へ出かけしました。これと言って目的はなかったのですが、気晴らしを兼ねたタウンウォッチングのようなものでした。
街へ向かう幹線道路沿いに某ハードオフ店があるのを思い出しました。そういえばここのところ覗いていないと思って、妻の不満を無視して車を駐車場に乗り入れました。
店内はさすが連休中、けっこうな人で賑わっていました。ここにあるのはオーディオ機器、パソコン、カメラ、楽器などが大半を占めています。そのせいか、圧倒的に男性客が多いようです。
私はいつもぶらっと冷やかすのがつねです。ここで買った物と言えばDENONのMCトランス、スピーカースタンド、あとはジャンクのパソコンの周辺機器程度です。
今回もそこそこの値段が付けられたアンプやスピーカーのコーナーを見てから、私でも手に負える値段のジャンクコーナーへ行きました。
一番最初に目に入ってきたのが、TEACのオープンリールのテープデッキでした。八千円と格安ですが、「回転しましたが、テープがないためその他動作未確認」と書かれています。
オープンリールデッキは若い頃、小型のを持っていたことがあります。英語の勉強をするとか何とか言って親に買ったもらったものです。いちばん小さいサイズのリールしか使えなかったと思います。確かナショナル製でした。大きなレバーを操作してテープを巻き付けたり、戻したりしてました。
その翌年だったか、高校野球を見ていたらカセットデッキのコマーシャルがインターバルの間に流れました。小型で手軽で便利そうです。私は小遣いを貯めてすぐにカセットデッキの乗り換えてしまいました。
ところが、カセットデッキがある程度普及すると、現在のレコードとCDの音の違いのようにオープンリールデッキとカセットデッキの音の質の違いが取りざたされるようになりました。当然、記録面積の大きいオープンリールデッキの方が音的に有利でした。
山には、フジの花が咲いていました。自生して木々に巻き付いているのは、ヤマフジかもしれません。つるの巻く向きで区別をつけるのだそうです。
この花のそばには必ずと言っていいほど、黒いクマバチが大きな羽音を立てて飛びかっています。
20才のころでしたか、飛騨高山に旅行したとき、入った喫茶店では静かな音楽が流れていました。クラシックだったか、映画音楽だったかはっきり覚えはないのですが、カウンター越しの壁面を見ると私が持っていたのとは比べものにならないくらい大きなオープンリールデッキが、まるで映写機のようにゆっくり回っていました。
本当にゆっくりと時を刻むように回って、室内に流れている音楽とぴったり呼吸があっているんですね。なんとも格好良くて、私はじっとそのオープンリールのテープデッキを見とれていました。
いつかはあんなオープンリールのデッキを持ちたいなと思いながら、その後も現実には手軽でコンパクトなカセットデッキを使い続けました。
それから数年後、マウリッツオ・ポリーニが来日したのは1976年だったでしょうか。その演奏会をNHK-FMが生放送したことがありました。知人でオープンリールデッキを持っている人がいたので、テープだけ買ってきてその放送をエアチェックしてもらいました。その頃はまだ、オープンリールデッキを買うつもりでいたんですね。
それが時を経るにつれ、記録媒体はエルカセット、DATなどとめまぐるしく変遷し、いつの間にカセットさえMDに置き換わり、今ではMP3などハードディスクオーディの時代になってしまいました。
八千円なら今の私でも手が出せそうですが、もう操作方法もおおかた忘れてしまいました。それに録音が出来なくてもかまいませんが再生が出来ないと、単に八千円のがらくたを買ったことになります。
頭の中では、オープンリールデッキのリールがゆっくりと回転するイメージが広がっていましたが、何とか思いとどまりました。妻を連れていたことが、おのずとブレーキをかけることになったようです。資金は出来るだけ真空管アンプの修理に回さないといけないのでした。
家に帰ってネットで検索したら、やはりちゃんと動いて再生出来るオープンリールデッキは2.3万円はしているようでした。それに部屋のどこか片隅にあるはずの昔録音してもらったテープは、あれから30年あまりの間、一度も再生もされていません。きっと黴が生えているだろうと思います。
ヤマガラです。この鳥は、私の中ではピンぼけ率いちばんです。いつも撮れたと思ってあとで再生してみるとぼけています。また、ちょこまかと動いてなかなか写真を撮らせてくれない鳥でもあります。
それが今回、珍しく羽音をさせて私のすぐ横の枯れ木の枝に止まりました。
もう一度別の場所で、今度は番いでいるところに出くわしましたが、残念、やはりピンぼけになっていました。
う~ん、オープンリールですか、懐かしいですねぇ(^-^)
喫茶店でクラッシックを流すオープンリールに引き付けられた気持ち、わかります(^_-)☆!
by 駅員3 (2009-05-09 13:23)
駅員3さん
こんばんは
オープンリールデッキ、本当にすっかり見かけなくなりましたね。
それで中古店で久しぶり見かけて懐かしく、欲しくなってしまいました。
喫茶店で音楽が流れているのは当たり前ですが、ほとんどが有線で
あんなふうにオープンリールデッキをメインに打ち出しているお店も珍しい存在でしたね。
by 空兵ーS (2009-05-09 21:16)
こんばんは、プリウスです。
「オープンリール」憧れでした。ゆっくり回るテープを見ていると
何故か落ち付きます。CDよりレコードも同じ心理のようです。
FMエアチェック(既に死語)したカセットが実家にたくさんあったので
ジャンクカセットデッキ900円(動いて良かった)を買って時々、
楽しんでおります。
音質劣化は激しいのですが、録音した当時の若き日々の
思い出もいっしょに再生してくれました。
by プリウス (2009-05-09 22:01)
プリウスさん
こんばんは
確かにレコードもオープンリールデッキもアナログ的に
ゆっくりと気持ちよく回って、心を落ち着かせてくれますね。
カセットデッキも、テープの回転がわざと見えるデザインのものが
はやったことがありました。
カセットデッキは新品がまだあるようですが、900円なら欲しいですね。
私はたくさんのエアチェックテープ処分したつもりだったのですが、
一部残ってました。
真空菅アンプの修理にめどがついたら、またぼちぼち広げて行きたいなと思ってます。
by 空兵ーS (2009-05-09 22:11)
こんにちは
主人のような空兵ーSさん♪
オーディオ売り場で指を加えているのは
主人ばかりではないようですね(笑
主人がスピーカーに満足することは、永遠にないでしょうね。
きりがありません。それでも独身のときからある当時24万した、
テクニクスのオープン・リール・デッキは気に入っているようです。
NHKのFM「クロスオーバー・イレブン」を毎日、録っていました。
この道楽だけは直りませんね♪
by kasumi (2009-05-10 09:45)
kasumiさん
こんばんは
遠く北の大地にも同じ病の方がおられましたか(笑)
しかし、ご主人の方が私より理解に恵まれている気がするのですが
いかがでしょうか。我妻はジャズを聞くと眠くなると申します。
中古店の商品を見て、ここに売ったらいいね、などと申します。
24万円のテクニクスのオープンリールデッキは凄いですね。
オープンリールデッキは独特の魅力があって、とても
カセットやMDなどでは叶わないだろうと思います。
私は、いつもお金があったらあれとあれを買ってと、妄想ばかりしています。
by 空兵ーS (2009-05-10 20:34)
オープンリールデッキ、小学生くらいの頃まで実家にあった記憶があります。子ども心にも8ミリフィルムの映写機と並んでなんだかとっても特別で素敵な物に見えましたねぇ。私の幼少期の誕生日の様子を毎年録音したのもこのデッキで。そのテープのうち1本だけ、違うテープに混ざって保管してたようで、NYに引っ越してくるときに持ってきてしまいました(笑)
by FUCKINTOSH66 (2009-05-12 13:24)
FUCKINTOSH66 さん
こんばんは
オープンリールデッキは子供心にはいっそう不思議な印象を与える存在だったでしょうね。私も、親戚の娘さん(当時2.3才)の声を録音したことがあるのですが、テープはもうどこへ行ったかわかりませんね。
古いテープ一本のために、それでもいつか手に入れてみたいなと思っているのですが、その前にもっといろいろ欲しいのがあって、優先順位は低そうです。
by 空兵ーS (2009-05-12 22:36)