クリス・コナー逝く [音楽(ジャズ)]
昨日(9月3日)の朝の新聞でクリス・コナーさんが亡くなったと知りました。ガンだったそうです。81歳だったと知ってまた驚きました。我が両親と同世代だったんですね。私が生まれて間もない頃、彼女はニューヨークで「バードランドの子守唄」を歌っていたんですね。
そのクリス・コナーと出会ったのは50年以上も経った最近のことです。最初に買ったのが、誰もが知るこの一枚でした。
クリス・コナーと言えばまずこのアルバムを思いつきます。あまりに有名なのですが、これがデビューソロアルバムなんだそうです。
「バードランドの子守唄」は、もっと軽やかな歌い方が多い中で、彼女の歌い方は大変落ち着いています。さりげなく切々と歌い上げていく歌い方は、聞いていて安心できますね。
ほかにも「ジス・イズ・クリス 」など有名なアルバムがいくつかありますが、私が持っているのは「バードランドの子守唄」のほかには
録音されたのは「バードランドの子守唄」から約10年後です。すっかり油が乗り切って、快調な歌いっぷりです。しかもライブなので、聞かせながらも、乗りの良さが随所に出ている楽しいアルバムです。
中でも「ブラック・コーヒー」は聞かせます。
「sings the george gershwin」
1956、57年録音なので、「バードランドの子守唄」の数年後です。クリス・コナーによるガーシュインの世界が二枚組に納められています。
ここでもクリス・コナーは大変まじめに歌っています。あまりジャズ?らしい崩し方や歌いまわしをしていないところがかえって聞かせます。
バックにはアル・コーン(ts)
ハービー・マン(fl)
オスカー・ペティフォード(b)
ハンク・ジョーンズ(p)
ケニー・バレル(g)
ミルト・ジャクソン(vib)
等が参加しているようで、そういう意味でも大変豪華なアルバムという気がします。録音もいいです。
昨夜は、追悼の意味を込めて、いつもの真空菅アンプのシステムで、これら三枚のアルバムを順番に聞きました。聞いているときは、どのアルバムもこれがいちばんだな、と思えてきてしまいました。
何かもっとほかに深い追悼の記事やエピソードを書こうとしても、私の思い出に彼女の歌声が重ね合わせられないのが残念です。もっと早く出会っておくべきでした。
ただ、レコードやCDは残っていきます。これからも彼女の歌声は私を含めた大勢のファンたちの歴史をさまざまに彩っていくのだろうと思います。
では、冥福を祈りながら、今夜はいつものYouTubeで・・・
ご冥福をお祈り申し上げます
by なちゃ (2009-09-04 23:54)
亡くなったんですね。残念です。
クリス・コナーはBethlehemのアルバムに収録されているCome back to Sorrentoという曲が好きですね。
by tempo (2009-09-05 12:04)
そうですね、
追悼の意は音楽を聴く事に尽きるのでしょうね。
マイケル ジャクソンの時も、そうしました。
by たいへー (2009-09-05 13:25)
また一人偉大なボーカリストが逝ってしまいました。
悲しい事ですが彼女の歌声は永遠に残り、
語り継がれていくことでしょう。
ご冥福をお祈りいたします。
by stone-9 (2009-09-05 13:42)
知りませんでした
知っているミュージシャンが次々に亡くなっていって寂しいです
今日、お店で彼女の曲をかける事にします
by SIRUBE (2009-09-05 14:20)
バードランドの子守歌は良いですね。
素晴らしい方を失い残念です。
ご冥福をお祈りします。
by 駅員3 (2009-09-05 16:25)
彼女の肉体は天に召されてしまったけど、世界中に彼女の歌を愛する人がいて、後年に聴き継がれていくんですよねぇ。本物って素晴らしい。御冥福をお祈りします。
by FUCKINTOSH66 (2009-09-05 20:47)
なちゃさん
こんばんは
我々には彼女の歌を十分に満喫することと
後はご冥福をお祈りするしかできることがありませんね。
by 空兵ーS (2009-09-05 20:54)
tempoさん
こんばんは
Bethlehemのアルバムというと「クリス」というアルバムでしょうか。
Amazonで見てみたりすると、ほかにも欲しいなと思うアルバムが何枚か見つかりました。
by 空兵ーS (2009-09-05 21:05)
たいへーさん
こんばんは
そう意味では、これからしばらく、
クリス・コナー漬けになってみるのも、悪くはないですね。
by 空兵ーS (2009-09-05 21:12)
こんばんは、プリウスです。
故人のレコードは一枚も持っておりませんが、「オムニバス盤」に
2曲入っておりました、「アスク・ミー」と「グット・バイ」です。
今朝ほど久しぶりに聴きましたが、端正な歌い方で他の曲も
聴きたくなりました。「バードランドの子守唄」も良いですね。
御冥福をお祈りいたします。
by プリウス (2009-09-05 21:14)
stone-9さん
こんばんは
ジャズボーカルに一時代を築いたクリス・コナー
命はなくなっても、歌声は永遠ですね。
by 空兵ーS (2009-09-05 21:15)
SIRUBEさん
こんばんは
本当に知っているミュージシャンがどんどん亡くなっていかれて
寂しいですね。
お店で彼女の曲を・・・
何よりの供養になると思います。
by 空兵ーS (2009-09-05 21:19)
駅員3さん
こんばんは
残念ですが、またいつでもレコードやCDで会える事を思うと
ほかの巡り会いにはない幸運なのかも知れませんね。
by 空兵ーS (2009-09-05 21:26)
FUCKINTOSH66さん
こんばんは
本物、素晴らしい芸術は時空を超える事が出来ると信じています。
世間や、時を経れば経るほど、本物の度合いが深まっていくんだと思います。人生の幸福の中には、この時空を超えたプレゼントを享受出来る喜びがあるんですね。
by 空兵ーS (2009-09-05 21:38)
プリウスさん
こんばんは
「アスク・ミー」と「グッド・バイ」はたぶん、「バードランドの子守唄」に入っている分だと思います。
本当に端正な歌い方ですよね。
一見地味ですが、聞けば聞くほど味が出てくる歌い方だと思います。
CDは知りませんが、クリス・コナーの声はレコードの乗りも良いような気がしています。
by 空兵ーS (2009-09-05 21:47)
こんにちは
クリス・コナーさん、亡くなられたんですね・・・。
彼女の「バードランドの子守唄」は、大好きです。
出会いは、わたしも50代になってからなのですが、
決して派手ではなく、自己主張を抑えたオーソドックスな彼女の歌い方が好きです。
アルバム「'S Wonderful」から「Black Coffee」を改めてじっくり聴いてみました。
ジュリー・ロンドンもいいですが、クリス・コナーの雰囲気、とってもいいですね。
アルバム「Sings Lullabys Of Birdland」の「Spring Is Here」は、好きでよく聴いています。
出会いのもどかしさを感じますが、この歳だからこそ・・・とも思えます。
早速「東京ジャズ」を聴きました~♪ ありがとうございます。
最後はわたしの好きな「sing,sing,sing」しみじみと鑑賞しました。
by kasumi (2009-09-06 10:36)
kasumiさん
こんばんは
>決して派手ではなく、自己主張を抑えたオーソドックスな彼女の歌い方
いいですよね。出会いは遅かったけれど、これからも長くお付き合いできる歌声です。そして、聞けば聞くほど味が出そうです。
昨日のNHKーFMは午後からずっと、「東京ジャズ」の生中継、会場に行けないものには有り難い番組でした。
ステージの合間には、ほかの日の別のミュージシャンのライブなども放送してくれて、久々にエアチェックをしまくりました。
感想はまた、このブログで書きたいと思います。
by 空兵ーS (2009-09-06 20:07)
え~っ。そうでしたか。
私は大のクリス・ファンで、ジューン・クリスティ→アニタ・オディ→クリスコナーというスタンケントンつながりの純正組み合わせで聞きまくり、白人ボーカリスト一点張りだったおかげで、いまでも黒人大御所連はちょっともたれてしまいます。LP時代は国産レーベルが変わるたびに音が変わったので買い足してきました。いまは当然CDを買い足していますが、クリスの名盤のベツレヘム時代は全部モノラルなんで、ざんねんながらCDではぐっと来ませんね。ルーレット・レーベルの「ブラックコーヒー」も”まだいっちゃだめよ”ってのが良いですね。ただずーと歌い続けていたようですが、声の衰えは目をおおいました。 彼女は大変なレコードコレクターだったようですよ。空兵さん紹介の三枚は良いものばかりでさすがです。大変上手い歌手でした。ご冥福を祈ります。
by ukim (2009-09-07 17:54)
ukimさん
こんばんは
国内盤の発売元が変わるたびにレコード、CD買い換えとは、本当にかなりのファンのようですね。
私は若い頃、ボーカルあまり聞かなくて、白人ボーカルはクリフォード・ブラウンと共演したヘレン・メリルと友人の薦めでアニタ・オディを聞いていたくらいでした。歳取ってきてから遅まきながらレコード集めて魅力に嵌ってます。
昔から感じることなのですが、傾向として白人のボーカルはハスキーでさらっとしていますね。この傾向はボーカルだけではなくて、テナーなどでも感じます。日本人だともっと変わってきますが。
クリス・コナーさん、2003年だったかに最後のアルバムを出しているそうですね。声の衰えは仕方ありませんが、歌うことが好きだったのでしょうね。ご冥福をお祈りしたいと思います。
by 空兵ーS (2009-09-07 22:27)