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ある夏の宵~ルシアンの青春 [その他]

 9月中旬にさしかかって、さすがに朝晩は涼しい日が増えてきましたが、昼間はまだ動くと汗ばむ暑さが残っています。台風16号も発生して、残暑厳しいという予報が出ていました。 

 ある夏の宵と言っても、もうお盆も過ぎて、秋めいてとは言えないまでも秋が恋しくなってくるような宵のこと、そろそろ音楽が聞きたくなってきました。

DSC_3827.JPG 近くの中古店で買ったジャンゴ・ラインハルトのアルバムをかけました。CDは持っているのですがレコードははじめてです。ベスト盤でしたがワンコインの値段につられて買いました。

 最初に掛かった曲が懐かしい聞き覚えのある曲でした。「マイナー・スウィング」浮き立つようなリズム、それでいて悲しげな旋律・・・ジャンゴ・ラインハルトはジプシーの血を引いているフランス人ジャズギタリスト、それで懐かしく聞こえるのだろうかと思いました。油井正一さんのライナーノートを読んでみると一曲目の「マイナー・スウィング」が映画「ルシアンの青春」のテーマ曲に使われていると記されていました。

 そういえば、前にこのブログでジャンゴ・ラインハルトを取り上げたときに、どなたからそんな内容のコメントをいただいた気もするのですが思い出せません。

 次に私の興味は映画「ルシアンの青春」に移りました。タイトルははっきりと記憶があります。1970年代の映画です。しかし中身をほとんど思い出せません。それどころかこの映画を見たのか見ていないのかも思い出せません。

 1970年代の映画のタイトルというと、愛の・・・とか青春とか華麗なるとかが付いたものがやたら多かった気がします。ひどいものになると「愛と青春の旅立ち」なんておいしいところを寄せ集めたタイトルもあったりして、どれがどれだったか判らなくなってきます。

 ルシアンの青春は1973年、伊、仏、西独公開。監督はあの「死刑台のエレベーター」ルイ・マルです。だから覚えていたのでしょうか。YouTubeで映像付きの音楽を聴いてみても思い出せませんでした。

 ブログ仲間のcafelamamaさんが、「大人は判ってくれない」というブログでたくさんの映画を紹介してくださってます。そこでもタイトルに覚えがあるのに、紹介文の中のストーリーを読んでも思い出せないことがあって困ります。

 元々、映画好きと言うより、夏の休日、冷房のないアパートから抜け出して冷房の効いた場所で長時間過ごしたいがための映画館通いでした。そこへ40年前後の月日が立ちはだかるわけですからよほどでないと覚えていられないのかもしれません。

 また印象的な映画であっても、ほんの一部分を拡大解釈して覚えていたり、ストーリーを曲解して覚えていたりすることがあって、あとで見直したりした時自分の記憶力の頼りなさに改めて気づかされます。

 「ルシアンの青春」を見たのか見ていないのか、確かめたいこともあって近くのレンタル店に行きました。妻はそこでよく韓国映画などを借りているのですが、私は書籍売り場やCDレンタルに行ってもあまりDVDコーナーには行きません。

 慣れないせいもあってかレンタル店探しにくいですね。「ルシアンの青春」がレンタル店のどのカテゴリーに入っているのかわかりません。名作、恋愛、青春、戦争・・・さんざん探しても見つけられず、店員さんに聞いたら検索してくれました。検索できること知りませんでした。

 残念ながら置いていないという返事です。それにしてもレンタル店の韓流の棚の多さに驚かされます。これではほかの旧作や地味な名作は圧迫されて置いてもらえないだろうと思います。

 仕方ないのでウェブレンタルで借りることにしました。既存の店舗で借りるのに比べると割高ですが仕方ありません。

ルシアンの青春 [DVD]  

 今やビデオ鑑賞用のモニターと化したブラウン管テレビにテクニクスのプリメインアンプをかまし、セレッション3mk2を繋いだシステムで久々に映画鑑賞です。

 

 映画は、冒頭、フランスの田舎町を自転車で疾走する若者ルシアンの姿を延々ととらえながら、バックにジャンゴ・ラインハルトのギターとフランス五重奏団の「マイナー・スィング」が流れます。

 しかし、映画全体を覆っている雰囲気は甘く切ないテーマ音楽と裏腹、その対比がかえって際だつようなシリアスな内容でした。

 第二次大戦末期のこと、フランスの田舎に暮らす主人公ルシアンは17歳。当時の多くの大衆と同じく戦争の状況など彼にわかるはずもありません。

 職場にも家庭にも居場所を見つけられないルシアンは、レジスタンス運動に加わろうとしますが、若すぎると断られます。

 父親の銃を持ち出してむやみに小動物の殺戮を繰り返す仕草に、ルシアンの心の闇と虚無が見えます。

 彼はある夜、ひょんなことからナチの仲間に捕まり、そのままナチの手先として働くようになります。若く無学な彼にことの善悪を判断する思慮があるようにも見えません。

 やがてルシアンはフランスという女性と知り合い、恋に陥ります。ルイ・マル監督は作品の初めから終わりまで、登場人物たちの感情を極力抑えて描こうとしているかのようです。

 この物語の中で何らかの人間らしいまともな感情と社会性を見せたのは、フランスの父親でユダヤ人の洋服屋オルンだけだったのではないかと思います。そんな彼さえ、最期は投げ捨てられるように葬り去られます。

 結局、ルシアンは暗い闇を抱きながら、時代の波にもてあそばれて、一瞬の火花のような時を逃亡中にフランスと過ごします。二人の屈託のない笑い声や大写しになった表情に、このときの二人の瞬間の悦楽と不安が見事に表現されているように思いました。

 不安をかき立てるようなフルートのソロがわき上がり、草むらに一人横たわるルシアンの姿。そこに彼がやがて捕まり、レジスタンスの軍事法廷で死刑を宣告され処刑されたことが字幕で流れて物語は終わります。

 物語の間、ジャンゴ・ラインハルトとフランス五重奏団の演奏が流れるのは、冒頭の一曲をのぞくと、あとはごく小さな音でわずかに挿入されるだけです。そしてフランスが弾くピアノ音楽、石畳を歩く登場人物の足音や荷馬車の音、草原の野鳥のさえずりがクリアに録音されているのが印象的でした。

 全部見終わって、ラストでフランスの顔が大写しになったとき、ようやく記憶の底から蘇ってくるものがあるような気がしました。何故忘れていたのか、たぶん「ルシアンの青春」というタイトルに惹かれて見に行ったのに、内容が全然違ってまじめで地味だったので、とまどってしまって印象に残らなかったのではないかと思います。

 

 今夜のDはやはりDjango Reinhardt(ジャンゴ・ラインハルト)の「マイナー・スィング」です。


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ALS~タカサゴユリ [その他]

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 昼間はまだまだ暑い日が続いています。我が家のアサガオ、今夏の強烈な日差しを遮るには少し荷が重かったようです。

 夜は窓は開け放して網戸です。低く音楽を鳴らしていても、窓の向こうから虫の音が聞こえるようになってきました。

 雨も少なくて、雷鳴が遠くで聞こえるばかり。今年の雨は降り出すと一気に降るのに降らないととことん降らないようです。

 盛夏より盆過ぎの今頃の残暑が精神的にも肉体的にも堪える気がします。他の方のブログを拝見していても、更新を休まれている方を時々お見かけします。

 私は夏に入る前から今年の夏は更新を休もうかなと思案していたのですが、結局ここまで毎週金曜になるとアップしてきました。とりあえず、週刊金曜日を守っているだけで中身のクォリティについてはクエスチョンだらけなんですが。

 

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 ロンドンオリンピックが始まって間もない8月2日のこと、読売新聞と京都新聞のトップは、オリンピックの記事や政治の記事を押しのけて、ips細胞を利用したALSの治療薬候補の話題を取り上げていました。

 素人なので詳しいことはわからないのですが、記事は難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者の皮膚から細胞をとり、ips細胞から運動神経の細胞を作って、薬の候補となる化合物を見つけることに京都大学のチームが成功したと言うものでした。

 ALSというのは、10万人に1人という原因不明の難病です。全身の筋肉が衰えて最終的には呼吸を司る肺の筋肉の衰えで死に至るという恐ろしい病気です。もちろん治療法は今まで解明されていません。

 この病気で有名な人としては、大リーガーのルー・ゲーリックがいます。ALSのことを別名ルー・ゲーリック病とも言うそうです。日本人では、クイズダービーでおなじみの篠沢秀夫さんが現在闘病中です。

 発病は4.50代に多く、男性の方が多いそうです。発病すると3.5年で死に至るそうですが、いろいろなケースがあるようです。多くの方が人工呼吸器を付けて延命を図っておられます。

 私が何故この記事に注目したかというと、母がALS患者だったからです。母の場合は病気の進行が緩慢で数十年にわたりました。初めはそうとはわからず、田舎のことですから中風などと思っていたようです。

 血圧も高くないと言うことでいろいろな病院で見てもらい、運動神経を冒されていると言うことから一時は脊髄小脳変性症などという病名もいただいていたようですが、最終的にALSに落ち着きました。

 当時非常に珍しい病気と言うことで、奇しくも今回と同じ京都大学付属病院で調べさせて欲しいと言うことで、父に付き添われて数ヶ月入院していたこともありました。そのときの若い先生が今回のチームにおられるかどうかは知りません。

 母の場合、病状が緩慢に進行したと言うと穏やかそうにも思えますが、実際は真綿で首を絞めるがごとく徐々に運動の自由を奪い、筋力を衰えさせ、最後は寝たきりになってしまうという過酷な病でした。

 意識はしっかりしているのですが、動くことはおろか自由にしゃべることもできないので、もどかしい思いをしていたと思います。近年になって、眼球の動きで文字を拾うコンピューターを利用した機械などが開発されたりしているようですが、母の時は看護婦さんが五十音配列の文字板を持って指さし、母の眼球の動きや瞬きで確認していました。

 母は患うまでは田んぼでも畑でも父よりたくさん働く丈夫な人でした。それだけにいっそう自由に動けないと言うことはつらかったろうと思います。ふらつくので得意の自転車にも乗れなくなり、やがて外では一人では歩くこともできず、行動は家の中限定。最後の5.6年は病院のベッドで、ALSと言う病のロープに縛り付けられていました。

 医者に「あなたの病気は治りませんよ」と何度も言われてどんな思いだったのか、私たちの前ではいつも楽天的な笑顔を見せてくれていたのが唯一救いでした。母と過ごした日々は、また別の機会に書けたらいいなぁと思っています。

 ただ母が亡くなる間際、呼吸の苦しさにそれまで自ら動こうとしなかった上半身が躍り上がるように大きく波打ったのには驚きました。そして、呼吸がとぎれて次第に息を引いていく時、眉間にあった皺が潮が引くようにきれいになくなっていきました。久しぶりに見た母の安らかで懐かしい寝顔でした。

 毎日そこにこびりついていたので気づかなかった眉間の皺、それが息を引き取るとともに消えたとき、今更のように母の苦しみを知った気がしました。

DSC_2603.JPG 母がお世話になったは病院はカトリック系の病院だったので、入院したときから宗教上の理由で人工呼吸器は付けませんと言われていました。

 我が家は仏教で宗派は浄土宗です。母はすでに五重相伝を受けて、戒名もいただいているのですが、このカトリック系の病院にお世話になるとき洗礼を受けました。洗礼名はマリアだったと思います。

 母が亡くなって、枕元の引き出しを片づけていると、このロザリオが出てきました。母の唯一の形見として今も私の机の引き出しにしまっています。

 

 

 

 

 

 京都大学の山中伸弥教授が発見したips細胞は、いろんな方面で期待されています。とくに難病に苦しめられている人たちにとっては、大きなよりどころとなっています。

 いつぞやあるテレビ番組で、筋肉が骨になるという難病を抱えた少年が、自分の身体を投げ出してips細胞に期待している様子が報じられていました。その番組を見ながらいずれALSも道が開けるのではと思っていたところ今回のニュースです。

 母が亡くなってもう20年あまりになるので、現在は少しは状況が良くなっているのかも知れませんが、もしips細胞のおかげで薬が開発されれば、母の無念、多くのALS患者の苦しい思いも報われる気がします。

 一日も早く薬が開発され一気に治癒へと進んで、この過酷な病から全ての患者が解放されること、平穏な日常と落ち着いた未来が与えられることを切に願います。

 

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 家の裏、石垣の間から背の高い草が一本生えていました。草刈りをしていた時、刈ろうとしましたが、もしやと思って残しておいたら、白い高砂百合が咲きました。


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タブレット [その他]

 冷夏やエルニーニョの噂もどこへやら、今年もやはり土用は例年通りの暑さがやってきました。毎日のあまりの暑さにうんざりするやら、ほっとするやらのこのごろです。

DSC_2171.JPG 2012-07-21 09.41.02.jpg 我が家のアサガオ、ようやく花をつけ始めました。しかもめでたい?ことに紅白です。

 それにしてもこう暑い日が続くと、いくらお気に入りとはいえ真空管アンプを点してその柔らかく暖かい音色を楽しむ気にもなれません。今に始まったことではありませんが、クーラーのないこの部屋の室内環境は現在31.5度、湿度56%です。

 これからもしばらくこんな暑い日が続くかと思うと、ブログの更新もなんだか心配になってきました。去年はどうしたのかと振り返ってみたら、休まずにちゃんとアップしていたようです。普段は何とも思わないのですが、この暑さの前では一年前の自分の気力に敬服してしまいます。

 

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 とりあえず今日は最近買ったタブレットについてです。タブレットと言っても、もちろん薬のことではありません。ちまたでは、iPadが有名です。7インチか10インチの液層画面を持ったコンピューター端末と言えばよいのでしょうか。

 年甲斐もなく携帯電話からスマートフォンに変えてちょうど一年になります。しかしタブレットは、スマホと持ち運び用のB5ノートがあるので縁がないと思っていました。ところが最近、このB5ノートの液晶画面が頻繁に落ちるようになって、とうとう使い物にならなくなってしまいました。

 変わりに中古のノートパソコンかノートブックをと思ったのですが例によって資金がありません。B5ノートパソコンと言っても、重い作業はデスクトップに任せて、ウェブ閲覧とかメールチェック程度しか使っていなかったので、それならいっそタブレットでも悪くないかと考えました。

 ネットでいろいろ検討していたのですが、近所の量販店で検討対象の一つだったソニータブレットSアマゾン価格コムより安い値段で売られていたので迷わず購入してしまいました。おまけにクレードルもただみたいな値段で付けてくれました。ただし、記憶容量の多い32GBモデルはすでに売り切れていて、16GBモデルになりました。

DSC_2232.JPG ソニーのタブレットS(SGPT111JP)

 タブレットと言えばiPadですが、私には高額すぎました。私が買ったソニータブレットはその約半額、いくら何でも性能が半分と言うことはないと思います。また、持っているスマートフォンもアンドロイドなので、アンドロイド同士で連携もしやすそうですし、使い方も慣れているのでよいかなと思いました。

 さて、買ってきてからの設定ですが、パッケージの中は付属のACアダプターがあるだけで、至ってシンプルです。おなじみの分厚い説明書はなく、ぺらぺらのリーフレットが数枚あるだけの素っ気なさでした。

 その内容も、スイッチやデバイスの場所の写真と説明、マニュアルがあるウェブサイトのお知らせなどが記されているだけの簡単なものでした。DSC_2240.JPG

 タブレットなどを買う層はほかにパソコンを持っていると決めてかかったやり方ですね。もちろんウェブ環境も無線LANもあるのが前提とされています。

 これでは、パソコンよりずっと手軽で便利なタブレット端末の普及をメーカー自らが限定しているようなものではないのでしょうか。今まで携帯電話のマニュアルなど分厚すぎて過剰に思えましたが、今度はまた極端に不親切です。

 私のタブレットはwi-fiモデルなので、無線LANに接続しないと何も始まりません。スマートフォンの場合は、3Gがあったので何とかなったのですが、ウェブのマニュアルを見損なってしまい、我が部屋の無線環境の悪さも伴って少し手間取りました。

DSC_2221.JPG はじめのうち動作もどことなくとろくて、これは失敗したかなと思いましたね。駄目ならちょっと高いデジタルフォトフレームを買ったことにしようと思ったくらいです。(クレードルに立てかけるとフォトフレームとしても使えます)

 

 

 しかし、場所を変えて無線親機のそばで作業をすると、設定がすんなりできました。しかもOSをAndroid4.03にアップしたら、いろいろな操作がようやくスムーズに流れるようになりました。

 使い心地は、まず起動がパソコンに比べると比較にならないくらい早いですね。終了はほとんどほかの家電と同じです。画面の表示、切り替えも無線と言うことを考えると、まぁまぁストレス無くできていると思います。

 店頭でデモンストレーションをしていたiPadと比べるとどうかなと思いますが、ま、満足できるレベルです。パソコンがいろいろな作業をする場としたら、タブレットはそうした作業の結果を享受することに特化しているといえるでしょうか。

 今まで使っていたB5ノートパソコンはIBMのシンクパッドx60sという古いものでビジネス用です。そのせいか液晶はお世辞にもきれいとはいえませんでしたし、音も出ると言うだけの代物でした。

 それに比べるとこのタブレット、値段はかなり安いですが液晶もきれいですし、さすがソニー、小さな筐体にもかかわらず、音はいいです。バッテリーの持ちもB5ノートに比べると余裕です。おまけにコンパクトで軽くてノートパソコンよりかなり持ち運びが楽です。

 その代償として、ソフトウエアーキーボードは短文なら何とか打てると言う程度です。長文を打つのはちょっとしんどい気がします。感度が良すぎるのか時々文字が二度打ちになってしまうことがあります。

 液晶はきれいだと思いますが、写真の加工やトリミングなど、手の込んだ作業はキーボードやマウスがないとちょっとする気にはなれませんね。

 それとソネットのブログを投稿したり、あるいは編集したりしたいと思ったとき、この間試してみたのですが、どうも編集がうまくいかなかったです。

DSC_2209.JPG (クレードルに立てかけて横から見たタブレットS)

 デザインはブックスタイルというのか、丸みを帯びた編重心のボディは、ほかのタブレットには無い特徴的なものです。

 ソニーのタブレットはもう一種、Pシリーズがあるのですが、こちらは折りたたみ式です。いずれもフラットなデザインを避けているのは、やはりiPadを意識しているからでしょうか。

 買う前は何とも思わなかったこのデザイン、使ってみると案外持ちやすいです。裏面にも表面に滑り止めの工夫がされていて良好です。

 未来的には、裏側のパネルをくるっとひっくり返すとキーボードが出てくると言う設計になればいいなぁと思います。

 とりあえず、スマホでも利用しているクラウド無料アプリPlayストアからどんどんインストールして使い込み始めています。カスタマイズもしてみたいのですが、iPadほど普及していないせいか、関連書籍がほとんど出ていないのが残念です。

 日本のメーカー製のパソコンでよくあるように、タブレット端末でもけっこうメーカー独自の規制のようなものがあるようです。アンドロイド端末であるにも関わらずグーグルクロームをインストールしてもちゃんと動作しませんでした。

 タブレットSに採用されているブラウザは独自のものらしいです。今のところさくさく動いているので文句はありませんが。

DSC_2242.JPG 光ポータブルという持ち運び用のwi-fiルーターを持っているので、タブレットとセットでどこでもインターネットに接続できます。

 持ち運びすると傷つくのでケースを検討しましたが、純正やサードパーティもの、いずれも結構な値段がするので、100均でインナーケースを買いました。光ポータブルの分を合わせても当たり前ですが、200円です。

 

 最近は暑さも手伝って、熱を発するデスクトップパソコンを使う機会が少し減っています。ブログ閲覧やメールチェック程度なら、本体が少し熱を持つだけのタブレットがお手軽です。

 ソニーのタブレットS、私が買ったお店でも在庫処分していると聞きましたし、ほかのお店でも現品処分などを見かけますので、近いうちに新型が出るのかもしれません。

 

 暑い夏の夜は、やはり今夜もブラウニーのソロを聞いて・・・寝苦しい夜を寝付くことにします。 


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DNAの記憶 [その他]

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 台風の影響で、雨がよく降ります。台風4号の後、関東地方は晴れ上がった夏日だったそうですが、関西地方はどんよりした曇り空、そして今度は台風5号から変わった温帯低気圧が梅雨前線と一体化してまた雨、畑も家の裏も水浸しになってしまいました。

 

 先日のことでした。走り書きの私のメモを見て妻がつくづく言いました。
「やっぱりお義父さんの字に似てるわね。そっくりやわ」
 妻は何気なく言ったのでしょうが、私は軽いショックを受けながら「ふうーん、そうかなぁ」ととぼけて答えました。

 このブログでも何回か書いていると思うのですが、10年近く前、失業した時から暇に飽かせて筆ペン習字を始めました。最近は始めた当初の勢いはありませんが、退化しない程度には続けています。

 確かに筆ペン習字と言っても、どこかに習いに行ったり通信教育を受けたわけではありません。ただ、テキストと筆ペンを買って来て、我流でやっていることですからその成果はしれたものです。

 初めのうちはできるだけ毎日30分から1時間ほど続けていたと思います。硬筆はともかく筆ペンとなると普段ほとんど持つ機会がないので、なかなか上達しませんでした。

 ともかく数をこなせば少しは上達するだろうと信じて根気よく続けました。最初は筆ペンのカートリッジを消耗させることが目標でした。替えカートリッジの空が3本ほど溜まった頃でしょうか、遅々として上達しなかった文字が少し形になってきたように思えました。

 始めた頃の文字と見比べると、自分でもその差がわかりました。また、硬筆にもよい影響があって、珍しく人から褒められることがあったりしました。そうするとうれしくなってますます励むようになります。

 しかし、上昇した上達曲線はある時点を境に次第にその速度と角度を弱めていきます。頭打ち感と、同じテキストの繰り返しにだんだん嫌気がさしてくるようになってきました。

 基礎を学ばず、我流で練習している限界なんでしょうか。テキストを買い換えてみたり、いろいろ工夫してみるのですが、思う上達は進まず、練習の時間が次第に一日おき、二日おき、三日おきと間隔が空くようになり、いつの間にか1週間2週間と空いてしまうようになりました。

 毎日練習しても伸びがなかなか実感できないのに、さぼるとてきめんに字が乱れ荒れるのが自分でわかります。まだしっかり身に付いていない証拠なんでしょうね。

 数年前からは、上達できなくても、何とか今まで努力した分だけでも守りたい、現状維持したいと、週1回、30分ほど練習するようにしています。 

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 50歳を過ぎてから習字を始めたのですから、元々自分の字にコンプレックスを持っていました。高校に入ったとき何がうれしかったと言って習字がないことでした。30歳の頃ワープロのデモンストレーションを見たとき、100万円以上したそのマシンが無性に欲しくなりました。

 もちろんそんな私の字ですから今までほめられたことはありません。せいぜいお世辞やお愛想に、読みやすい、書き慣れている、優しい字とごくまれに言われたことがある程度です。

 私が自分の字を意識しだしたのは、中学生の時だったかもしれません。ある先生が角張った右肩上がりの男性的な文字を板書されていてそれがすごくかっこよく思えました。憧れて、しばらくまねをしました。結局身には付きませんでしたが。

 だいたい私の字は母の影響を受けていると思います。文字は母に習いました。母は、格別字が上手い人でもありませんでしたが、基本に忠実な優しい文字を書いていたように思います。

 その点、同じ家族でも父の字というのはあまり意識しておりませんでした。父と面と向かって会話することがあまりなかったように、それ以上に、その文字と接する機会がなかったように思います。

 ところが父が亡くなって、もう父と接する機会は永遠に絶たれたのに、父の文字と接する機会は急激に増えました。突然と言ってもいいほどの父の死、残された私と妻は、田舎や親戚づきあいのことなど、家の中のいろいろなことを父が書き残してくれたものに頼るしか術がありませんでした。

 もちろん、父はそんなに早く自分が死ぬなどとは思っていなかったのですが、割と几帳面だったので、いくつかのノートを残してくれていました。それを私も妻も何度も何度も、ノートの縁がすり切れるくらい出し入れして読み返しました。

 父と入れ替わるように我が家に来た妻も父そのものより、父の文字と接した機会の方が多かったと思います。私の文字を見て、父の字と似ていると妻が思ったのにも、常に父の文字の残像が脳裏に残っているからではないかと思います。

 

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 父が亡くなって遺品を整理する中に何冊もの手帳が出てきました。古い手帳の日付欄には、癖のある右下がりの小さな文字がびっしり書き込まれていました。

 生前はほとんど顧みることがなかった父の日常を、私はその手帳を読むことで再確認しました。農業のことやつきあいのことで参考になることもありましたが、多くはもう会うことができない父への懐かしさゆえだったのかもしれません。

 自分覚えの手帳だったからでしょうか、本当に父の文字は読みにくいものでした。はねたような細い線と強烈な右下がりの文字の連なり・・・何度も判読不明の文字に立ち止まらされました。

 手帳ですから、記述されていることはその日あったこと、行ったこと、お天気などが中心で感想や感慨は一切ありません。主に仕事、お寺や神社、地元の行事、親戚や近所のつきあい、田んぼのことなどが中心でしたが、時々私や弟に関する記述があると身を乗り出すように読みました。

 晩年は母の病のため、職場を早めに退職して母の看病と家のことに専念しました。とくに家事の記述は笑ってしまうような細かなことまで逐一記されていました。

 父は大変よく気がついて、よく動く人だったと未だに近所の人たちからも言われるのですが、手帳の記述を読んでいると、母が家事を受け持っていたときよりまめだったのではないかと思えるほどでした。

 そんな父の手帳を読み続けていたある日のことでした。私は職場で自分が書いた文字を見て愕然としました。そこには父とそっくりの文字が並んでいるではありませんか。文字こそ大きめですが、ペンとはねたような細い線、右肩下がりの文字の羅列・・・

 中学の先生の黒板の字をあれだけまねようとしてもなかなか身に付かなかったのに、なんの意識もしてもいないのに、まるで父が乗り移ったかのように私は父そっくりな字を書いていました。

 それからも無意識のうちに父に似た字は顔を出すのですが、私は気づくたびに意識して排除するようにしてきました。そして、ここ数年の習字です。習字のテキストには、文字は多少右肩上がり気味に書くように指導していますし、見本の文字もそうなっているはずです。

 それだのに今になっても妻に見抜かれてしまうとは、この十年近い努力よりやはりDNAの記憶の方が強かったと言うことでしょうか。

 

 「父の日」は先週でした。今回Cでありませんが、HORACE SILVER(ホレス・シルバー)「ソング・フォー・マイ・ファーザー」


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いろいろな訂正 [その他]

 自分の記憶力の悪さを棚に上げて、人の記憶はいい加減なものと一般化してしまうつもりは毛頭ないのですが、調べ物があって日記を辿っていたら、禁煙した日の記述が出てきました。

 禁煙したのは2008年の5月12日でした。と言うことは、ちょうど丸4年が経ったところなんですね。自分ではもうとっくに5年以上過ぎているつもりでした。方々で禁煙ベテランのような顔していたんですが、ちょっと恥ずかしいですね。

 同時に畑を始めたのも同じ年の6月からであることが判明しました。まだ駆けだしであるという認識はありましたが、それでも少なくとももう5.6年はしているつもりだったので、これまたショックです。

 ブログや他の方へのコメントで、もういっぱしのベテランのようなコメントをしたり、年数を間違えてコメントしていたような気がします。ここで訂正してお詫び申し上げます。

 もう一つ訂正があります。これも物覚えと関係あることと思うのですが、前々回の記事で、休耕地に敷き詰まった黄色い花、キンポウゲと説明したのですがどうも誤りだったようです。その証拠が次の写真です。

ヘビイチゴの実.JPG 黄色い花のあとにジャムが作れそうなくらいのヘビイチゴの赤い実がなっていました。

 実際のキンポウゲはこちらです。花弁の形の微妙な違いが少し気になっていたのですが、もう少し調べてから掲載すべきでした。お詫びして訂正します。

 いいわけをすると、我が家はこの時期、いつもヘビイチゴとシロツメクサなのですが、どなたかのブログでキンポウゲを見て、たぶんその印象が残っていたのだと思います。

 それにブログに載せるにもヘビイチゴよりキンポウゲの方が名前がロマンチックですしね。つい先走ってしまいました。なんでもキンポウゲはトリカブトなどの仲間で有毒なものもあるそうです。

 それにしても野の花は紛らわしいとうか、よく似た花が多いですね。ハルジオンヒメジオンなどもぱっと見た目には区別が付きません。

 私は便宜上今時分に見るのをハルジオン、もっと暑くなってから見かけるのをヒメジオンとしていますが、本来はもっと正確な見分け方があるようです。その中の一つ、茎を切って中が空洞かどうかで見極めると言うのがありますが、いちいちそんなことしてられませんね。

 野の花と野鳥は、ブログをはじめたりデジカメを操るようになってから、急速に興味を持ちだした分野なのですが、最近は覚えはじめの頃の情熱がありません。

 とくに花の名前は、種類も多かったり見分けるのが難しかったりで、写真を撮るのは良いのですが、そのあと図鑑とにらめっこするのも疲れて、最近はさぼり気味でした。

Image0029.JPG 今回の間違いを機に、せめて基本的な野の花の名前だけでも覚えきってしまいたいなと思い、また新しい本を手に入れました。単に写真が載ってあるだけの図鑑ではないので、似た花の見分けに役立ちそうです。

 

 

 

 

 

 

 ではこの本を元に最近撮った写真から。

ニワゼキショウ3.JPG ニワゼキショウ:こういう特徴的な花は一度覚えると忘れません。白い花も見かけたのですが、今回は見つけられませんでした。

コメツメツブクサ.JPG コメツブツメクサ:本当に米粒みたいに小さくて、今回この図鑑で初めて名前わかりました。

コバンソウ.JPG コバンソウ:有名ですが思い出せず、図鑑のお世話に。

オニタラビコ2.JPG オニタビラコ:この花がやっかいでした。図鑑とにらめっこしてよく似ているのは見つかるのですが、どれも少しずつ違うようで・・・たぶんオニタビラコ?

アカバナユウゲショウ3.JPG アカバナユウゲショウ:あまり見かけない花です。今回初めて名前知りました。

フランス菊.JPG フランスギク:野草と言えないかも知れませんが道ばたに固まって咲いていました。

シロツメクサ2.JPG おなじみのシロツメクサ

 

DSC_9985.JPG 今日のCは、Curtis Fullerです。と言ってもこのBLUES etteしか持っていません。ジャケットは印象的ですが、あまりジャズっぽくありません。トロンボーンという楽器もなじみがないし、カーティス・フラーも知らないのですが、スウィングジャーナルのゴールドディスクのラベルに釣られて買ったのでした。

 ところが期待しないで聞いてみると、これがなかなか楽しい。ジャケットの印象もあるのでしょうが、A面一曲目のFIVE SPOT AFTER DARKの出だし、浮き立つような気分に誘われて、20代の頃はよく聞きましたね。

 ここでは、B面二曲目のLOVE YOUR SPELL IS EVERYWHERE 

 1958年、ルディ・ヴァン・ゲルダーの録音、相変わらず音いいですね。


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読書あるいは眠り薬 [その他]

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 春眠暁を覚えずと言うほど、春はまだ届いていないのですが、歳のせいか一日中眠くて仕方ない日があります。歳を取ると早く目が覚めたり睡眠時間が少なくて済むと言う話をよく聞きますが、私にはどうも当てはまらないようです。 

 朝の目覚めは若い頃よりは少し早くなった気はしますが、それよりも夜更かしがすっかり出来なくなって、その度合いの方が強いような気がしています。

 そのせいかどうか、今日は最近とみにその量が落ちている読書の話でもしてみようかと思います。書店や図書館に行くとあれもこれもと、読みたい本や雑誌が見つかるのですが、最近の読書ペースを考えて伸ばした手を引っ込めることがしばしばです。

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 これでも若い頃はよく本を読んだ方でした。毎日の通学通勤の時も、今の若い人たちが携帯やスマホで乗車中の退屈を紛らわせているように、私は必ず文庫や新書を用意して読んでいました。

 また、普段はそうでもなくても、試験前になると無性に本が読みたくなることがありました。で、つい読みふけってしまい、直前に慌てたものです。

 受験勉強と称して夜遅くまで電気を点けて、小説を読み耽っていた時期もありました。若い頃読んだ本は印象も強烈で、登場人物、見知らぬ土地、描かれる風景、花や植物、鳥など知らないことが多くて、憧れたものです。

 若い頃は感受性も強かったのだと思います。登場人物に強い共感を抱いたり、異性であれば恋をしてました。長編だと読み終わってからもしばらくの間、その小説の世界が自分の回りを取り巻いていると言う幸福な瞬間がありましたね。

 本が面白くない、読み応えのある本に出会わないから読書が進まないと思ったこともあるのですが、世間にある本がそう変わるはずもありません。多くの場合、本が面白くなくなったと言うより、読むこちらの感受性が鈍って来ている、読書パワーが落ちていると思った方が良さそうです。

DSC_9279.JPG 見に行くのが早すぎたのか、今年は成長が遅いのか、ショウジョウバカマ、咲いている量も少なかったし、その姿も今ひとつでした。

 

 

 

 

 

 通学通勤時の読書は、その後、車生活になり、さすがに運転しながら読書というわけには行きません。同時に生活も忙しくなって、当たり前ですが学生時代、あるいは独身時代より読書量は落ちましたが一定の量は確保していたつもりです。

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 読書量が激減した最大の原因は、パソコンに携わるようになってからではないかと思います。私がパソコンをしだしたのはウインドウズ95が出だした頃ですから45歳頃でしょうか。

 それまで読書に当てていた時間と興味を皆、パソコンに持って行かれたような気がします。とくに初めの頃、パソコンは、今のように使い勝手が良くなくて、使いこなすというか使うこと自体が面白いところがありました。またパソコンを使っていると言うより使われているところが多々あって、何をするにも手間取ったものでした。

 やがてパソコンも慣れて、インターネットも普及しだしていろいろ便利になりました。そうすると今度はモニター上の文字や画像を見る機会が増え、やはり読書に戻れませんでした。

DSC_9337.JPG まだ、桜の蕾はこんな感じです。 

 

 

 

 

 

 

 私は、子供の頃寝付きが悪かったのか、夜眠る前、布団に入ってから漫画を読むのが習わしになっていました。そんなにいつも漫画本を買ってもらえないので、次に買ってもらえるまで何度も同じ本を繰り返し読んでました。

 大きくなってからは、その習慣がそのまま読書する時間になりました。どんな忙しいときでもこの時間に読書時間を稼ぐことが出来ました。また、寝付きの悪い夜、枕元の本を引っ張り出して時が来るのを待つこともありました。

 反対に読み出した本が面白すぎて、眠るのが惜しくなったり、眠るのを忘れてしまって、翌日寝不足を引き起こしてしまうことがあったりもしました。

 それが最近、寝付けなかったり、面白さに夜更かしするどころか、布団に入って数分、行にして数行進むと、もうこっくりこっくりしている自分がいます。

 はっとして、気を取り直してまた読み直すのですが、同じところでまたこっくりこっくり、何回かそんなことを繰り返し、最後はとうとう眠気に負けて本を閉じてしまいます。

 これでは、何夜かかっても一冊の本を読み終えることが出来ません。若い頃は、一度読み出した本は最後まで読むと言うのが私のポリシーでしたが、最近は、そういう本はよほど中身が詰まらないか私に合わない内容と思ってあきらめるようにしています。時間の無駄ですから。

 元々は夜の寝付きをよくするために、眠る前に本を読んでいたのが、本を読むと眠くなると言う条件反射が強まって、この頃では他の時間帯に本を読んでも眠気に襲われる始末です。 

DSC_9358.JPG 鶫(つぐみ)

 

 

 

 

 

 

 と、言いながらつい書店や中古店を回って、本や雑誌を買い込み、積ん読や書棚の肥やしを用意しているそらへいです。

 

 Bのしんがりは、Beatles(正式にはThe Beatles)と行きたいところですが、それはまた別立てにすることにして、今日からCに移ることにします。Cの頭文字が着くミュージシャンは、Count" BasieClifford Brownなどお気に入りが目白押しなのですが、まずトップバッタ-は天才にして、モダンジャズの創始者、BirdことCharles Parker にします。ちょうどBからCへの橋渡しにも適っていますね。

ナウズ・ザ・タイム+1

Now's the Time

数枚のアルバムを所蔵していましたが、若い頃いちばんよく聞いたのが

このLPでした。

 

 

 この曲は他にも優れた演奏があるのですが、当LPの演奏はこちらと思います。必ずしもこの演奏がいちばんではないかも知れないのですが、溢れるエネルギーと才能を感じさせるには十分な演奏と思います。


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春とカーネーション [その他]

 きーんと空気の張りつめた、痛いような寒さの峠は越えたものの、冷たい雨が降り続く日や、どんよりと曇った空の日が数日続いていました。

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 やっと雲間が切れた合間に、ちょっと春じみた明るい日差しがあったので、外へ出てみました。別に捜したわけではないのですが、褐色じみた地面の間に見慣れたムラサキ色の固まりがぽつりぽつり、近づいてみるとなんと、ヒメオドリコソウでした。

 他の方のブログで、オオイヌノフグリの写真が載っていて、ずいぶん早いですねとコメントしたばかりだったのに、いつの間にか我が家の裏にも春の知らせが届いていました。

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 嬉しくなって庭のあちこちを捜したら、数ミリの白い花、ハコベがありました。そしてオオイヌノフグリまで一つ二つ青い花びらを開いているではありませんか。

 でも冷静になって去年はどうだったのかとブログの過去記事をたどってみたら、去年は2月5日によく似た写真掲載しています。今年より去年の方が寒かった気がするのですが、春の兆候は去年の方が早かったのでしょうか。ホトケノザだけが今年、まだ見つかってません。

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 最近、私が嵌っているものが三つあります。そのうちの一つがNHKの朝の連続ドラマカーネーションです。

 NHKの朝の連ドラは、今の仕事になってから時々、職場の昼休みに再放送を見るともなく見ることがありました。最近では「ゲゲゲの女房」が面白かったように思いますが、前回の「おひさま」はどうもテンポが辛気くさくて、見ない間にいつの間にか「カーネーション」に変わっていたのも知りませんでした。

 ですから、初めて見た時、すでに主人公糸子の子役の放送は終わっていて尾野真千子さん演じる糸子は女学生になっていました。

 私はもともと小林薫ファンなので、彼の父親役と娘役の尾野真千子さんとの親子の掛け合いにすぐさま引き込まれました。それでも初めはとびとびだったのですが、そのうち見逃せなくなって録画するようになりました。NHKの朝ドラを録画して見るのはもちろん初めてのこと、それどころかドラマを録画するのも希なことです。

 主人公小原糸子の男勝りの性格とその性格にぴったり合った河内弁が気持ちいいですね。歯切れが良くて勢いがあって、ちゃきちゃきの江戸っ子と共通するところがある気がします。尾野真千子さん熱演です。

 小林薫、麻生祐未庄司照枝等芸達者に囲まれて滑り出したのもよかったのでしょうね。物語は実在の人物、コシノ三姉妹を育てた小篠綾子さんをモデルにしているのですが、ただその生涯をなぞるのではなく、エッセンスを抽出して笑いあり、涙あり、どたばたありの物語に仕立ててあるところがすごいです。

 人物にもストーリーにもデフォルメが効いていているのに、大正、昭和の舞台セッティングとかプログレッシブカメラを使った映像が妙に現実感を増します。朝ドラとしては、脚本、演出、出演者そのどれもが見事に嵌った傑作に思えます。

 物語が進むにつれ、出演者たちも実に多種多彩ですが、どこまで行っても主人公糸子を取り巻く骨格は、祖母の庄司照枝、父の小林薫、母の麻生祐未のような気がします。

 登場人物たちのどたばたを見るうち、ふと「男はつらいよ」に似ているように思えてきました。主人公の卓越したキャラクター、取り巻く人物の個性、省略の効いた場面とその展開。リアリズムを追求してウソっぽい作品とは真逆、漫画っぽいのにリアリティがあります。

 今ドラマは、主人公糸子は少し奥に引っ込んでヒロコ、ジュンコ、ミチコがモデルである子供たちに話の中心が移っています。この辺も晩年の寅さんに似ている気がします。「男はつらいよ」もシリーズが進むにつれ、寅さんは話の持ち回り役になり、ゲストの若い男女中心の恋物語になっていきました。

 3月3日から、主人公小原糸子役が尾野真千子さんから夏木マリさんに変わるそうです。この発表があったときは何で?と思いましたが、最近見ているとま、それもありかなと思えてきました。

 尾野真千子さんは全然知らない女優さんだったのですが、いくつかの映画にも主演している実力派女優だったんですね。

 

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 カーネーションにはまだ早いですが、庭先のスイセンは何も手入れしていないのに、去年の暮れから順番に花を付けています。この日、一瞬春めいた光があたっていました。

 

 ジャズレコード、Bは再びビル・エバンスです。

 このシルエット、音楽の神にかしずく殉教者のようです。


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一回休み [その他]

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 雨降りですね。

 だからというわけでもないのですが、一回休みます。

 



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スマホを持って街へ [その他]

 台風一過の晴れた日、休みだったので街へ出かけることにしました。買ってほぼ一ヶ月になるスマホを持って初の外出です。

 行き先は京都です。普段なら京都へ行くときは、山科で降りて地下鉄に乗り換え四条や河原町へ出るのですが、今日は直接JR京都駅に向かいました。

 いつもは車通勤のうえ、何をするにも車ばかりの生活なので、電車に乗るのは本当に久しぶり、たまに乗るといろいろなことが観察できて面白かったです。

 スマホのSDカードに入れてある音楽を聞きながら電車を待っていると、ヘッドホン越しに女性の大きな話し声が聞こえてきました。声の方を見ると3.40代くらいの女性が一人、線路の方に向かって叫ぶように上司の非を電話相手に訴えているのです。周囲に丸聞こえなのは、もちろんわかっているのでしょうが、携帯電話が普及した世の中ならではの光景に思えました。

 到着した電車は、平日の遅い朝、未だ通勤客がいるのかそこそこ混んでいました。普段はあまりスマホを持っている人を見かけないのですが、さすがに電車の中では多いですね。まず私の横の若い女性は、一生懸命ゲームをしていました。通路で立っているスーツ姿の男性は、ヘッドホンで何か聞きながら、一新に画面を見つめています。斜め前の黒いスーツの女性も、やはりスマホを扱っていました。

 電車の音と、ヘッドホンの音楽であまり回りの音は聞こえてこないのですが、すぐ近くの二人連れの年配女性の声はとぎれとぎれに聞こえていました。やはり、年齢からか話す内容が、永代供養とか、納骨とか何かお寺さんの話題でしたね。私はスマホを持っていますが、年齢的にはこちらの女性たちに近そうです。

 

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 ヨドバシカメラが京都近鉄のあとにオープンしたのはいつだったでしょうか。ずいぶん楽しみに待っていたのに、やっと今頃行けることになりました。

 駅から地下通路を通って地下から入りました。地下一階はいきなりスマホ関連の商品がたくさんあって流石と思いました。GARAXY S2用のケースが目移りするほどたくさん陳列されていましたが、もうすでに買ってあるので、予備のバッテリーと車載用のバッテリー充電器を買いました。

 他にスマホ用の折りたたみ式キーボードなんてのもありましたが、この小さい画面にキーボードで打つと、肝心の自分の打っている文字が見づらいだろうと思います。padには重宝するかも知れません。

 あとは、テレビなどの家電コーナーやパソコン売り場、カメラ売り場などを冷やかして、最後はやはり2階のオーディオ売り場です。

 売り場面積は梅田のヨドバシと同じくらいのスペースがあったでしょうか。最近、オーディオ売り場を設けている店自体が少ないので、嬉しい限りです。

 もちろん何でもありましたね。レコードプレーヤー、CDプレーヤー、真空管アンプ、トランジスタアンプ、壁際にずらっと並んだ国内外のスピーカーは圧巻でした。JBL4312は私が持っているDからEにモデルチェンジしているのですが外観の変化はわかりませんでした。タンノイオートグラフミニ、実物はじめてみた気がします。本当に小さいんですね。

 5万円も6万円もするオルトフォンのMCカートリッジがガラスケースの中で金色にピカピカ光ってました。フォステクスのスピーカキットや電源ボックス、ケーブル類などおよそのものは揃いそうでしたが、何せ新品を扱っているお店です。私に太刀打ちできるものと言えば、せいぜいオーディオアクセサリーのレコードクリーナーとか接点復活剤とかそんなところです。

 これだけたくさんの品揃えがあっても、買うあてもお金もなくては、見るのも空しくなるだけなのですが、目の保養にはなりました。そんなこんなでヨドバシだけで2時間ほど費やしてしまいました。

 お昼は、どこかでうどんと思ったのですが、適当な店が見つからず、京都タワーの食堂街でカレーを食べて、昼からは前から気になっていた東寺に行ってみることにしました。

 東寺と言えば五重塔ですし、車で見かけたりしていたので行っているつもりでいましたが、よく考えると行ったことがないんです。あるいは行っていても子供の頃でほとんど記憶がありません。

 それに京都は中心が駅の北側に偏っているので、南側の八条口はほとんど利用することがなくて、つい盲点のようになっていました。

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 同じ京都でも、町並みが少し味気ないというか殺風景ですね。歩いていてもJRや近鉄などのガードがいくつもあって、別の京都を見る思いでした。

 こんなところのどこに東寺があるのか、外へ出たらすぐに五重塔が見えるだろうと思っていたのが、甘かったですね。最近京都も高い建物が増えているせいか全然見えません。 

 こういうとき、スマホの出番ですね。地図ソフトで検索しても良いし、ふつうの検索でも地図を出してくれます。おおよその方角はわかっていたのですが、自分が歩いている方角が正しいのかどうか、確認できるだけでも助かりました。

 八条口に出てもすぐ見えないはずです。東寺は思ったより駅から遠かったです。しかも台風がすぎて暑さが収まったとは言え、昼間の日差しは強くて少し汗ばんでしまいました。

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 東寺というと五重塔しか思い浮かばないのですが、他にもたくさんの建物があって、境内が広いので驚きました。退屈な写真の羅列になっていると思うのですが、またスライドショーにしてYouTubeにupしてみましたのでお時間の許す方はどうぞ。

 

 その日は、夕方に少し用事があったので、東寺を見終わってからそれまでの時間、どうやって過ごすか少し思案しましたが、京都へ来るとやはりジャズ喫茶に寄りたくなります。

 YAMATOYAやラッシュライフはすでに行っているので、新しい店を開拓したかったのですが、スマホでジャズ喫茶を検索してみても、夕方や夜開く店ばかりで適当な店がヒットしません。

 ジャズ喫茶がダメなら、次に行くところは中古レコード店です。幾つか知っている店はあるのですが、ここでもスマホで検索して、道案内してもらうことにしました。 

 検索は音声検索も試してみたのですが、静かな自宅でするとちゃんと認識してくれますが、街中は雑音を拾うらしくうまく聞きとってくれませんでした。

 

 地下鉄で烏丸御池まで行き、そこらかスマホのナビを頼りに三条通りを歩きました。途中気になった建物を、バッグから一眼を出すのも面倒だったのでスマホのカメラでスナップ。

2011-09-07 15.25.58.jpg 素夢子 古茶屋(そむし こちゃや) 中国茶のお店らしいですね。

2011-09-07 15.26.40.jpg 文椿ビルヂング 一瞬、文春ビルヂングかと思いました。ここは雑貨を扱うお店のようです。

 

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 三条通り中京郵便局 明治の建物だそうですが京都は郵便局も歴史がありますね。

 

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 これも歴史のある建物、京都文化博物館別館の入口です。本館では「帰ってきた江戸絵画」展をやっていて、チケット売り場まで行ったのですが残り時間の少なさに諦めました。

2011-09-07 16.22.15.jpg 三条大橋よりおなじみの鴨川を見下ろして

 スマホ、午前中はそれほどバッテリー消費しなかったのですが、昼からナビでGPS等を使い出したので少しバッテリーの消耗が激しくなりました。街を歩いていると喫茶店の窓ガラスにwi-fiができるとデカデカと張り出しているお店がありましたが、私はプロバイザーと契約していないのでwi-fiスポットは使えません。wi-fiを使うとデーター通信は早くなりますが、バッテリーの消費も激しいようです。 

 結局、スマホのナビでたどり着いたレコード店は以前にも行ったことがあるお店でした。そこまで行くと、ナビに頼らなくても知っている店がありましたが、定休日なのか潰れたのか入口のドアが閉まったままでした。

 

Getting Together (Hybr)

Getting Together (Hybr)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Contemporary
  • 発売日: 2004/11/30
  • メディア: CD

 この日買ったのは結局この一枚だけでした。

 この日、スマートフォンを約一日使ってみて、車より電車のほうが役立ちそうだと思いました。また、田舎より街でこそより威力を発揮しそうだとも思いましたね。使いこなせば、ビジネスマンには力強い味方、有能な秘書になりそうです。


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パソコン [その他]

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 予報通り朝から雪です。雪質は淡雪でたいした積もり方にならないと思いますが、豪雪地帯の方には、もう見たくもない光景ですね。被害に遭われている方々、お見舞い申し上げます。


 ブログ仲間の駅員3さんのメインパソコンがダウンして困っておられたのですが、先日、メモリーを交換して立ち上がるようになったそうです。このまま、無事動作してくれるとよいのですが。

 実は私のパソコンもついこの間まで、予告なく突然クラッシュするという現象に悩まされていました。ただ私のパソコンの場合は、すぐ再起動して立ち上がってくるかブルー画面になって、システムのチェックに入り、その後何事もなかったかのように動作しました。


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 2005年に買ったGateway707JPというXPパソコンです。もう6年になり、これまでにメモリーと内蔵セカンドハードディスクを増設、トレイが出てこなくなったDVDドライブを交換しています。

 システムダウンしたあとのメッセージでこの現象を送信するかどうか聞いてくるので、送信すると英文の返事が返ってきました。よくわからないのですが、どうも原因は増設したメモリ-にあるようです。


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 このメモリーを2009年の10月に増設しました。パソコンには元々1GB(ギガバイト)のメモリーが搭載されていたのですが、スワップファイルが起こって動作が遅くなっていたので、一気に2GB増やして3GBにしたのです。

 おかげで動作は快適、快調だったのですが去年のいつ頃からか、突然システムダウンする現象に見舞われるようになりました。増設メモリーをはずせばよいのですが、クラッシュ以外は快適なものですから、ついそのままにしていたら、この間、デジカメのデーター移行中にシステムダウンしてしまい、データーのほとんどが吹っ飛んでしまいました。

 車で30分ほどあるパソコンショップに行って、とりあえず1GBのメモリーを購入しました。相性保証付きで約5000円でしたが、相性が悪かった2GBのメモリを売ったら2200円で引き取ってくれたので少し出費が助かりました。

 メモリー3GBにくらべて2GBだと少し動作は遅くなりますが、まぁ何とか我慢できる範囲です。これ以上メモリを買い足すなら、新しいパソコンが欲しいところです。

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 知らなかったのですが、そろそろXPではいろいろな不便が出て来ているようです。たとえば、最新のインターネットエクスプローラー9ビスタでないとインストールできないのだそうです。また、今更ですが、DVDとブルーレイの書き込みもXP標準ではサポートされていないんですね。他にもいろいろあると思います。

 買い換えを促すかのように先日、増設してある250GBの内蔵HDD(ハードディスク)の容量がほとんどなくなってしまいました。たぶん、調子に乗って撮りまくっているデジカメのデーターのせいだと思います。ipodのバックアップデーター(itunes)の量も馬鹿になりません。

 もちろん、これくらいのことで買い換える余裕はないので、近くの量販店が改装前閉店セールをしているのを思いだし行ってみました。HDD関係はほとんど売り切れていたのですが、幸い1テラバイトの外付けHDDが売れ残っていました。

 以前バックアップ用に、同じメーカーの500GB外付けHDDを買ってあるのですが、それより安くてコンパクト、何より静かです。本当は1テラバイトのHDDをバックアップ用に使い、500GBの方をマイドキュメントの保存先にしたいのですが、動作音の関係でできません。


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 奥にあるのが以前買った外付けHDDで500GB、故障じゃないかと思うくらいうるさく不快な動作音がします。バックアップの時以外、電源を入れてません。

 手前が新しい外付けHDD1テラバイト、動作音は耳を傾けないとわからないほど静かなので、パソコンと連動させて、主に画像、動画、音楽ファイルの保存先に設定しました。





 冒頭に雪景色を掲載しておきながら、何ですが、今日はチャーリー・パーカー「サマータイム」です。泣けてきます。

 

追伸


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