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春は行ったり来たり [音楽(ジャズ)]

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 先月、十二坊に登ってからもうすぐ一月になります。相変わらず時が経つのは早いですね。これはその時撮った写真の一枚です。どうと言うことのない風景なのですが、何となく懐かしさに惹かれてシャッターを押しました。

 麓に降りて、車が止めてある駐車場に向かうのに、反対方向へ歩いてしまいました。おかげで滅多に通らないその集落を、ゆっくり見て歩くことが出来ました。

 

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 これも懐かしさに惹かれました。子供の頃、友達の家に遊びに行くと、家の裏にこんな大きな納屋がありました。薄暗い納屋の中は中二階になっていたりして、私たち子供は半日でも一日でもそこで遊んだものです。

 

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 私たちのところと似た集落ですが、白壁の立派な土蔵があちらこちらにありました。私たちのところでは最近めっきり見かけなくなりました。全体的にこちらの集落の方が敷地が広く、建物の造りも大きいようです。

 

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 積みわらも今では珍しいですね。このわらの積み方、私たちのところではニホンと言いました。どんな字を当てるのかわかりません。

 この積み方、簡単に積み重ねてあるだけに見えますが、中でわら束とわら束を縛りながら形を整えていくので難しいんです。子供の頃、父が作っているのをよく見ましたが私には真似出来ませんでした。

 今では、稲わらをコンバインで細かく刻んでしまうので、わら束入手しにくくて、ホームセンターで売られている始末です。野菜の冬越えなどに腐る資材として昔から需要はあるのですが。

 

 それにしてもここのところ春は行ったり来たりですね。つい2.3日前、また雪が降って屋根の上にうっすら積もりました。ここのところ連日の霜、昼間は冷たい風です。

 それでも桜の蕾は膨らんできて、枝の間がにぎやかになってきました。畑も、やっとジャガイモを植えました。私たちのところでは彼岸までに植えれば良いそうで、ぎりぎりです。

 去年から植えていたエンドウ、ちゃんと霜よけしておかなかったので、一部霜にやられてしまったかも知れません。 

 

 さて、今日のBビリー・ホリデーです。若い頃、ボーカルアルバムはあまり聞かなかったので、ビリー・ホリディも持っていたのはこのアルバム一枚だけでした。

奇妙な果実 それほど何回も針を降ろしたレコードではありません。でも、その歌声と独特な歌い方は、一度聞いたら忘れられません。

 後年、ルイ・アームストロングと共演した映画「ニュー・オリンズ」の中で演技し、歌うビリー・ホリディを見てなんだかほっとしました。

 

 


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1月末 [音楽(ジャズ)]

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 冬にしては、雨の日が続いて暖かいと思っていたら、ここ数日は外にいると痛いくらいの寒さです。関東地方は積雪があったそうですが、こちら山は白くなりましたが平地は雪が舞った程度で済みました。

 今年の冬は暖かいのでしょうか、それとも寒いのでしょうか。当地の積雪の回数や量からすると、暖冬に感じるのですがどうなんでしょうか。

 暖冬ではないかと思っているもう一つの理由は、今年冬鳥をあまり見かけないことです。去年、思いがけなく見つけたルリビタキ、今年は同じ所に行ってもまだ一度も会えません。変わりにいたのはモズと、ホオジロの番いだけでした。

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 ルリビタキだけではありません。去年は、ジョウビタキウソも見かけましたが、今年はまだ見ていません。とくにジョウビタキなど、家の裏までやってくることがあるのですが、それが毎年ではなくて数年おき、ウソも毎年ではありません。去年は寒い冬でした。その前に見たときも寒い冬だったような気がします。

 

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 暖冬と思っても寒いことには変わりなく、放っておくと部屋に籠もってどんどん運動不足になりそうなので、カメラを持って近くの山に行ったりしています。

 山には、赤い実がたくさんあって、足下にも落ちていたりします。今年は実が豊富なのでしょうか。そういえば、去年、家のナンテン、一月にはヒヨドリに全部食われていたのに、今年はまだたわわになっています。

 山ではいつものヒヨドリ、シジュウカラヤマガラ、の鳴き声がしています。鳥影を追うとエナガメジロばかりです。いつも裏山でよく聞くウグイスの地鳴きさえ今年は少なく感じます。

 

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 1月も末になってしまいました。60歳になって初めて迎えた正月、いろいろ思うこともあったのですが、結局何も出来ずにいます。これまで広げる一方でしたが、これからは少しずつ整理整頓していく必要を感じています。

 

 

 前回はクラシックの飛び入りで途切れたジャズレコードのマイコレクション、棚に並んでいる順番で行くと、次はバド・ジャンクになるのですが、これはほとんど聞いていないので飛ばします。

 ところで、この間、ふと気づいたのですが、ABCの順番に紹介する場合、私は便宜上名前のABC順に並べているのですが、私が持っているジャズ人名辞典や図書館などでは、名字のABC順になっています。どうやらこっちが正式のようです。

 その伝で行くと、今回のビル・エバンスBではなく、Eで紹介しないといけないことになりますが、もう今の順序で始めてしまいましたし、こちらの方が感覚的になじむのでこのまま続けさせてもらいます。

 ビル・エバンスのレコードは当然一枚ではありませんが、やはり一番最初に買ったのは、ご存じワルツ・フォー・デビーでした。やはりこれははずせませんが、曲はお気に入りのマイ・フーリッシュ・ハートにします。

 

 レコードとは違う演奏をYouTubeで見つけてしまいました。ビル・エバンス、うつむいて演奏してますが盤面を見ている訳じゃないですね。まるで修行僧か哲学者みたいに禁欲的に、ベースやドラム、自分が弾き出すピアノの音に意識を集中させています。


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ART [音楽(ジャズ)]

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 比較的暖かめに推移していた今年の冬の出だしでしたが、さすがに今日は寒かったですね。車で走っていると、山の上の方は白く煙り、里には霙混じりの雨が降っていました。明日はもっと寒くなるそうです。皆さん、風邪など引かれないように気をつけてください。

 さて、このところ雑用が多いせいか、あるいは何らかの原因で自分の中で規制でもかけてしまっているのか、それともとうとうネタ切れになってしまったのか、あまり面白い話ができていない気がしています。

 そんな中、つい先日おもしろいブログネタを見つけた気がしていました。ところがどこにもメモっておかなかったものですから、いざパソコンに向かって見ると、何も出てきません。テーマは確か物忘れについてだったと思うのですが、肝心の中身を忘れてしまうなんて、いくらテーマが物忘れとは言え、まるで下手な小話のオチみたいです。

 

 と言うわけで、今日もこれと言ってお話しできること思いつかないので、さっさと若いころ持っていたレコードの紹介へ行くことにします。

 ARTが続きました。アメリカにはARTと付く名前の人が多いのか、それとも音楽家に多いのでしょうか。他にもジャズではART TATUM(アート・テイタム)、ポップスだとART GARFUNKEL(アート・ガーファンクル)などが思い浮かびます。

 アート・テイタムはジャズピアノの祖のような人でジャズの本などを読むと必ず初めの方に出てきます。技巧的にもすごかったらしく、多くのジャズピアニストに影響を与えたのだそうです。勉強のために若いころ買った彼のレコードは帰郷時に売り払ってしまったらしく、今は後年買ったものしか残っていません。

 あとARTではART BLAKEY(アート・ブレイキー)を忘れるわけにはいきません。彼のリーダーアルバムは後年買ったものばかりで、若い頃は持っていなかったと思っていたのですが、ありました。

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 A Night at Birdland のVol.1と2です。このレコードは私の中ではクリフォード・ブラウンのジャンルに属していて、棚もクリフォード・ブラウンの中に入っているのですっかり失念していました。

 アート・ブレイキー・クインテットと言うことになっていますが、tpがクリフォード・ブラウン、asがルー・ドナルドソンです。そこへピアノにホレス・シルバーと来ると、後に結成されるジャズメッセンジャーズを連想させる構成です。さしずめクリフォード・ブラウン入りのジャズメッセンジャーズというところでしょうか。

 1954年、 ブルーノート、もちろん録音は、ルディ・ヴァン・ゲルダーです。このレコード、今まで何回となく聞いているし、多分私のブログにも何回か登場しているのですが、何回聞いても、ほとばしるような熱気が伝わってくる素晴らしいライブ盤です。

 ついブラウニーのソロに、目ならぬ耳が行ってしまうのですが、ルー・ドナルドソンのソロもすさまじく白熱していますし、ホレスのピアノはこの中では妙に冷静に聞こえるから不思議です。もちろん、ブレイキーは全編、叩きまくっています。

 今回はアート・ブレイキーのリーダーアルバムと言うことで、バードランドの名物司会者ピー・ウィー・マーケットの甲高い声のあと、ブレイキーのものすごいドラミングで始まる「WEE-DOT」です。  

 

  このあと、アート・ブレイキーはジャズメッセンジャーズを結成し、クリフォード・ブラウンはマックス・ローチとのコンビを組むわけですが、本当にハードバップの黎明期でありながら、すべてが凝縮されたような熱気あふれる演奏です。

 上のYouTubeの画像のジャケットは、私が持っているレコードとデザインが違います。こちらは10インチ盤のジャケットデザインなんだそうで、今はCDもこのデザインで売られているようです。 

バードランドの夜 Vol.2

バードランドの夜 Vol.2

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン
  • 発売日: 2009/06/10
  • メディア: CD

 

 

  他にもこんなデザインのも流通していますが、いちばんぱっとしないですね。

 ちなみに私が持っているレコードはVol.1と2で細部が少し違いますが、Vol.1はキング盤で2はリバティの輸入盤です。確か、2から先に買ったと思います。

 ちょっと音にどれくらい違いがあるのか、聞き比べてみました。

 どちらかというと、キング盤の方が、音は鮮明でバランスがよいですね。輸入リバティはソロはよいのですが肝心のブレイキーのドラミングが奥に引っ込んでしまいます。ずっと聞いてきた音なので嫌いではないのですが、こうして聞き比べると音がもやっとして聞こえます。この音と同じ傾向がジャケット作りにも出ていて、キングの方が、掲載されている写真(1と2ともに同じ)が鮮明です。

 そのあと、真空管アンプとJBLの組み合わせで聞き比べてみると、先の印象が逆転して、リバティ盤の方が厚みと勢いがあって心地よく聞こえるのは気のせいでしょうか。


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ファーマーがグライスに出会うと・・・ [音楽(ジャズ)]

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  師走に入りましたが、何となくまだそんな気がしないのはいつものことでしょうか。暖かかった今年の秋から初冬でしたが、さすがに今日は少し寒いですね。裏山の紅葉もずいぶん進んできましたが、名所の紅葉の色づきが今年は今ひとつだと、当県の民放FMラジオであるe-radioの女性パーソナリティが言っておりました。

 

 今日のお題はAの二人目でART FARMERです。以前にARTを紹介しています。圧倒的にそちらばかり聞いてました。と言うか、彼のリーダーアルバムはその一枚しか持っていなかった時期が長かったように思います。

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 雑誌などのレコードレビューでこのジャケットを見るたびにいいなぁと思ってましたが、実際に買ったのはたぶん20代も後半に入った頃ではなかったかと思います。

 冬枯れの木立の中で、分厚いコートに楽器ケースらしいトランクを持った男が二人、にこやかに握手をしています。まさしくタイトル通りの情景です。

 このジャケット写真だけで、物語を感じさせます。音も聞こえてきそうです。一見、ブルーノートかと思いますが、プレステジでした。そして録音はあのルディ・ヴァン・ゲルダーです。

 演奏は1955年、ハードパップ全盛時代のわりには、このジャケット写真のように、静かでアットホームです。ピアノにホレス・シルバーが参加しています。

 アート・ファーマーのトランペットは吹きまくると言うより叙情性に満ちた音色なので、いっそうそういう傾向を強めている気がします。ジジ・クライスのアルトサックスも美しく冴えた音です。

 そんな演奏スタイルが、私には少し物足りなかったのか、ジャケットに惚れ込んだわりにはあまり聞いておりませんでした。

 今回聞き直しに、初めはトランジスタアンプにセレッション3で聞きました。以前の印象とあまり変わりません。

 次に真空管アンプとJBL4312Dの組み合わせで聞きました。かなり印象が変わったので驚きました。ハードパップらしい熱のある息づかいがく聞こえて来るような気がするから不思議です。

 

 アルバムの中でもこの曲がいちばんのお気に入りです。B面はリズム隊が変わって、録音も1年後になるのですが、音楽のクオリティはA面、B面はハードパップ色がより強まっているように感じました。


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小春日和の来訪者 [音楽(ジャズ)]

 今週もこれといったこと思い浮かばなくて、ブログ休もうと思っていたのですが、穏やかに晴れ上がった休日のある日、少し朝寝を楽しんだあと家の裏に出てみると、枯れ葉がわずかに残る桜の木の間から聞きなれた囀りが聞こえてきました。

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 小春日和の陽気に誘われて、シジュウカラの番が枝の上を忙しく飛び交いながら、虫を啄んでいます。

DSC_6368.JPG    里でも結構見かけるシジュウカラ、さして珍しくもないのですが、そういえばカメラもこのごろご無沙汰していると気づいて、久しぶりに取り出して見ました。

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 シジュウカラが珍客なのか例のジュッジュッという勢いのある鳴き方で縄張りを主張しているせいか、いつものスズメたちもちょっと遠慮気味に離れたところからのぞき込んでます。

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 今年もナンテンの実が赤く色づいてきました。もっと赤が濃くなって、表面がツルツルしてくると、ヒヨドリが食べに来て、お正月には一粒も残っていなかったりします。

 


 この間、久しぶりにホレス・シルバーSILVER'S BLUEを聞いてみて、そういえば最近新しい音源を聞くことが多くて、昔から持っているお気に入りのレコード、あまり聞いていないなと思いました。

 古いレコード(20代に買ったレコード)は思い出もありますし、長い間聞き続けてきているので、愛着もひとしおです。

 ブログを書くモチベーションを上げるためにも、昔から持っている古いレコードを順番に紹介していくのも面白いなと思いつきました。ただ、残念ながらどんな思い出と繋がっているのか古すぎて忘れてしまっています。

 覚えているものはすでに当ブログで紹介済みになっていると思います。せめて購入した時期でもわかると、その頃どこでどうしていたかわかるのですが、ものによって記憶はかなり曖昧です。一度購入レコードのリストを作ったような気がするのですが、そのノートも散逸してしまっています。

 で、おきまりのABC・・・の順に取り上げていきます。いつまで続くかわかりませんし、またどのように展開出来るかもわかりませんがともかくやってみようと思います。今までの記事と重複することが多いと思います。お許し下さい。

 

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 まず一回目はAです。トップバッターはおなじみのArt Blakeyとか、Art Farmerいますが、一番最初に買ったAは、やはりArt Pepperになりますね。彼のレコードはArt Pepper Meets the Rhythm Section持っていますが、先に出会ったのはこちらだったと思います。このレコードでArt PepperとピアノのCarl Perkinsのファンになりました。

 ジャケットのタイトルの右下にVol.1とクレジットされているにもかかわらず、ずっと長い間知らなかったのですが、このレコードにはVol.2がありました。去年だったか一昨年だったか、レコード見つけて知りました。

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 現物は色合いが少し違うのですが、ジャケットのデザインはVolの数字以外は同じようですね。ただ聞いた感想は、やはり聞き慣れているせいかVOL.1の方が私は良かったです。 

 


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そらへいの憂鬱 [音楽(ジャズ)]

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 一回休みと言うことで、今週は出て参りましたが相変わらずぱっとしません。秋だからでしょうか。

 ブログを休んだこの一週間、やたら落ち着いてみたくて、出来るだけパソコンを開かずに本を読んでみたり、筆ペンを持ち出してさぼりがちの習字をやってみたり、懐かしいレコードを久しぶりに聴いてみたり・・・

 こういうのは一種のデジタル疲れなんでしょうか。見回してみると私の回りは、デスクトップパソコン、ノートパソコン、スマートフォン、デジタルカメラ、液晶テレビとデジタルだらけ、音楽までもipodです。

 いつも重宝することはあってもその存在を疑わないデジタル機器たちなんですが、ふとパソコンがなかったらもっと落ち着いた生活が送れるのではないか、パソコンが当たり前の世の中になって、便利になった反面、失ったものも多いのではないかなどと思うこのごろです。

 そんなことを思うのも身体と心のバランス感覚が働いて、デジタル一辺倒の生活に警鐘を鳴らしているからでしょうか。それとも単なる疲れ・・・

 そういえば、いいわけでもないのですが、つい2.3週間前のso-netの重さには閉口しました。とくに夜10時前後がひどくて、何度も投げ出して寝てしまいました。私だけかと思ったら皆さん訴えておられますね。niceとコメントで二度待たされます。これで少し挫けてしまいました。

 有益なことに時間がかかるのは仕方がないことですが、ただ送信完了を待つだけに時間を消耗するのは、何となく疲れます。So-net以外のブログがスムーズに画面切り替わっているだけによけい不毛感を感じます。

 

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 今、読んでいる松本清張「半生の記」です。以前読んだはずなのですが、ほとんど覚えていないので読んでいないのと同じです。

 若い頃の苦労が淡々と述べられています。一人っ子として生まれ、生涯を通じて両親から、また、自分の妻子から束縛されたことが語られるとき、失踪したり出自を隠して生きる彼の小説の主人公たちへの思いがだぶります。


 このレコードSILVER'S BLUEmuzikさんのブログで拝見して懐かしくなって引っ張り出しました。20代の頃、唯一持っていたホレス・シルバーのリーダーアルバムです。ホレス・シルバーがCBSで録音したのはこれだけだそうです。またCBSとしては珍しくモノラル盤です。

 muzikさんは「夜は千の眼を持つ」を選んでおられましたが、私はアルバムタイトルになっているシルバーズ・ブルー(シルバーの憂鬱)です。ちょっとシルバーにしては、重くてしっとり来ます。

 ドナルド・バードのトランペットが懐かしく感じられるのは、当時よく聞いていたから、それともジャズ喫茶でよく聞いたハードバップだから。

 吹ききらないところが魅力のハンク・モブレーも木訥とした味を出していますね。シルバーのピアノは、いつも以上に粘った感じでタイトルの雰囲気をよく出しているように思います。

 

 ※60歳になることばかり考えて、60歳になったらどうするかということをすっかり忘れておりました。60歳になったらと先延ばしにしていた問題をつい最近思い出しました。この問題をそのままにしておくことが私を憂鬱にします。

 今後、更新が不定期になるかも知れません。また、皆さんのブログへの訪問も気まぐれ、滞りがちになるかも知れませんが、またいつもの病気が始まったとご容赦願います。

 ブログの魅力は交流にもあるのですが、so-netの重さも気になりますので、しばらくコメント欄閉じさせて頂きます。どうかよろしくお願いします。

 


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それで、どうしている? [音楽(ジャズ)]

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 先週、川原で見つけたヒガンバナ、家の裏はまだと思っていたら、台風の来る直前に灯心のような蕾がにょきにょき出始めていました。写真は台風が過ぎ去ったあと、家の裏の桜の木の下です。

 残暑の続き方、年によっていろいろなのに、撮った写真を見てみると去年も一昨年も今頃咲き始めています。別名曼珠沙華とも言いますが、彼岸花とはよく言ったものです。自然の時間は正確ですね。


 台風が過ぎて涼しくなると、待ちかねたように真空管アンプに火を入れます。8月の末から涼しくなるたびに、真空管アンプを灯すのですが、ぶり返す残暑に再度夏休みを強いられておりました。

 嵐のあとのちょっとひんやりした静かな夜は、やはりボーカルものが心に染みるような気がします。夏の間、開け放っていた窓も閉めて、ボリュームを少し上げて聞きます。

 

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 図書館で何気なく借りてきたジャズボーカルを集めたCD、あまり期待していなかったのですが聞いてみるとなかなか良かったですね。おなじみのスタンダードナンバーが揃っていて耳あたりが良い上に、CDでも真空管アンプで聞くと声に厚みと迫力が加わって、ボーカルが臨場感濃く迫ってきます。

 歌手はジャズシンガーとして私が知っているのはカーメン・マクレエクリス・コナーしかいなくて、知っている人は知っているのでしょうが私の勉強不足、知らない名前がほとんどです。その中で異色なのが、リンダ・ロンシュタットでした。

 もちろん彼女は1970年、80年代一世を風靡したポピュラーシンガーです。誰もが知っている有名なヒット曲というと「It's So Easy」でしょうか。

 歌だけでなく、スタイルも良くて美人です。大きな瞳、整ったルックス、一時期、同じく美人シンガーのオリビア・ニュートンジョンと区別が付きませんでした。オリビアのレコードを買ったことがあるのにリンダ・ロンシュタットは一枚も持っていません。

 その彼女が、意外にもジャズの名曲、「ホワッツ・ニュー」「ラウンド・ミッドナイト」を歌っているんですが、これが並み居るジャズシンガーを抑えて私の耳に心地よかったですね。

 ジャズというと、ちょっと斜に構えたり、アンニュイな雰囲気を醸す歌い方が多い中で、彼女はまともに曲に対峙し、切々と歌い、張りのある美し声でドラマチックに歌い上げます。

 

'Round Midnight

'Round Midnight

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Elektra / Wea
  • 発売日: 1987/09/11
  • メディア: CD

 元のCDはこちらのようです。 

 

ホワッツ・ニュー(SACD/CDハイブリッド盤)

ホワッツ・ニュー(SACD/CDハイブリッド盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2011/08/17
  • メディア: CD

 残念ながら、YouTubeで「ホワッツ・ニュー」を見つけられなかったのですが、こちら↑で視聴できます。ホワッツ・ニューとは未練を残しつつ別れた相手と再会したとき、「それで、どうしている?」と尋ねる感じなんだそうです。 

 

 もう一曲のラウンド・ミッドナイトはYouTubeで見つかりました。それにしてもセロニアス・モンクのこの曲、ジャズを聞き始めた頃、マイルス・デイビスの演奏で知ったのですが、こうして歌詞つきのボーカルで聞いてもやはり名曲だと思いますね。

 

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夏の宵のジャズバイオリン [音楽(ジャズ)]

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 夏が戻ってきました。昼間は連日の体温越えです。皆様、お変わりございませんか。

 残暑お見舞い申し上げます。

 2週続けてヒマワリの画像で恐縮です。この間はまっさきに一つ咲いたのを、今度はみんなで咲いたところを撮りました。

 しかし、あんまり暑いので・・・

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 こんな風になってしまいました。

 というのは冗談で、こちらはご近所のヒマワリです。我が家より早くから咲いていたので、今はこんな風にくたびれてしまいました。

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 カワラヒワの幼鳥が、ひっきりなしにヒマワリの種をついばみに来ていました。

 

 夜になっても、昼の名残りの熱気が、室内に充満していて寝苦しいここ数日です。私の部屋は例によって、パソコンとオーディオ機器の熱に暖められて、じっとしていても汗ばみます。

 昼間うるさかった蝉の合唱は今はもう静まっています。時折、一匹だけが夜の静けさを裂くように金属的な鳴き声を上げてます。もう7日目なんでしょうか。

 こんな夜にふさわしいレコードはと、棚を見回して手にしたのはステファン・グラッペリバーニー・ケッセルの「I Remember Django」です。

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 ステファン・グラッペリはフランスのジャズバイオリニスト。1930年代にフランスで、ジャンゴ・ラインハルトと一緒に演奏して、脚光を浴びたそうです。もちろん、ジャズでは珍しい楽器、ジャズバイオリンの第一人者であることは言うまでもありません。

 バイオリンというと、クラシック音楽をまず連想します。繊細で哀愁のある響きは、オーディオでも再生が難しい楽器のひとつですね。そのかわり、綺麗に鳴るとほんとうにうっとりしてしまうのですが。

 それをジャズで演奏するとどうなるのか、軽快な響きの中にやはり哀愁が加わって、サックスやトランペットのジャズとはまた一味違った、味わいが加えられている気がします。

 ジャズバイオリニストは少数ですが、日本では寺井 尚子さんが活躍されてますね。去年だったか東京JAZZにも出演されていましたしNHKのテレビ番組で、被災地の方に向けて演奏されていたのを聞いたことがあります。

 一方、バーニー・ケッセルは、モダン・ギターの開祖、チャーリー・クリスチャンに惹かれて、独学でギターを修めたのだそうです。演奏スタイルは違いますが、同じギタリストであり偉大な存在であるジャンゴ・ラインハルトへの敬意を込めて、このアルバムが出来たのだと思います。

 

 若い頃は50年代、60年代の黒人ジャズのムーブメントのみを崇拝して聞いていたようなところがありました。バイオリンやオルガンのジャズは食わず嫌いだったんですね。

 歳を取ることは、マイナスイメージばかり捉えられますが、いろいろな経験をしていくうちに、食わず嫌いがいつの間にか治っていたりすることがあって、悪いことばかりでもないようです。自由や柔軟さは若さの専売特許のように言われていますが、むしろつまらない思いこみや、垣根が取り払われて、自由で柔軟になれるのは、歳を取ってからかも知れません。

 昼間の温度が収まったとはいえ、まだ室温は30度を超えています。とても真空管アンプは付ける気にはなれないので、今夜も、DENONのレコードプレーヤーとYAMAHAのトランジスタアンプの組み合わせです。スピーカーはJBLコントロール1よりバイオリンを上手く鳴らせるだろうセレッション3で聞いています。

 部屋の左右いっぱいに広げたセレッション3の右チャンネルからは、ステファン・グラッペリが奏でる優雅で軽やかなバイオリンの音色が流れ、左チャンネルからはバーニー・ケッセルの太く弾力のあるギターがかき鳴らされて、夏の夜は静かに更けていきます。

 


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JAZZ CONCERT [音楽(ジャズ)]

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 7月18日、台風6号の影響で激しい雨が降る中、JAZZのコンサートへ久しぶりに行ってきました。この前に行ったのはもう一昨年のことになりますが、図書館でのライブでした。今回も文化ホールのロビーで催される手作り感いっぱいのアットホームなコンサートでした。

 あいにくのお天気にもかかわらず、客席はほぼ満員、図書館でのライブより会場が大きい分、人も多かったような気がします。図書館でのライブは無料でしたが、今回は有料でした。と言っても500円ですが。

P1010234.JPG 開演までの間、手持ちぶさたそうなミキサーの男性

 今回のコンサート、出演者名は記されてますが、何々クインテットとか△△トリオと言ったグループ名がありませんでした。リーダーというか、MCマイクを持って進行されたギタリストの中島公和さんの説明によると、メンバーはそれぞれ滋賀県内や京都などで活躍されている方たちだそうで、去年もほぼこのメンバーで出演されたそうです。

 演奏された曲は、ほとんどスタンダードナンバー中心の親しみやすいものでした。まずは「マイ・ファニー・バレンタイン」で肩慣らし、メンバーの緊張を解きほぐすように、リーダーの中島さんのギターソロが長めでした。

 2曲目は、曲名聞き取れませんでしたが、夏と言うことでアントニオ・カルロス・ジョビン作曲のボサノバでした。3曲目は、神戸震災復興の時に作られたという「Cマイナー」。

 リードを取るのは、中島さんのエレキギターと西村有香里さんのテナーサックスです。サックスを生でしかもこんなに間近で聞くのは久しぶりなので気持ちよかったですね。やはりサックスがうなりを上げると、いかにもジャズを聞いているという気がしてきます。 

 西村有香里さんの演奏は、初めは少し固めでしたが、曲を重ねるごとに乗ってくる感じでした。この方、どこかで見かけた顔と思ったら、地元テレビ局の「JAバンク滋賀」のCMに出演されているのだそうです。

 

 そしてピアニストの浅嶌周造さんが、テナーサックスに変わって、クラビオーラと言う希少楽器で、「メモリーズ・オフ・ユー」と「アリス・イン・ワンダーランド」を演奏。初めて聞く楽器でしたが、ゆったりと癒される音色にうっとりしました。

 浅嶌さんのクラビオーラの演奏をYouTubeで捜してみましたが、ほんの少しだけしかありませんでしたので、別の方の演奏を拾ってみました。笛のようなオルガンのような非常に優しい音色です。興味のある方は、次のリンクをクリックしてください。

http://youtu.be/TkqB4CQZR5M

http://youtu.be/chbjlZH3sKA

 ちなみに、浅嶌さんはネットで調べると本職はお医者さんみたいですね。

 

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 全体で1時間半のコンサートでしたので、休憩なしでそのまま後半に突入しました。後半はボーカルの生駒粧起子さんが加わりました。この方はあの綾戸智絵さんのお弟子さんだそうです。

 ただ、時間がないため、師匠直伝のおしゃべりをゆっくり披露する間もなく、「オールド・デビル・ムーン」「ワンノート・ジャンプ」「ムーン・リバー」「オーバー・ザ・レインボー」「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」と歌って、最後はアンコール、「スイングしなければ意味がない」で終わりました。

 コンサート自体は、それほど洗練されたものでもありませんし、ショーアップもされていませんでしたが、気楽で親しめるアットホームなコンサート、久しぶりに聞くジャズの生演奏は十分堪能出来た気がしました。


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 演奏が終わって会場の外に出ると、来た時よりさらにひどい滝のような雨でした。仕方なし飛び出しましたが、傘を持っていても、少し離れた駐車場まで行くまでにどぼ濡れになってしまいました。


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Whisper not! [音楽(ジャズ)]

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 6月21日以来、まとまった雨もなく連日のかんかん照り、猛暑、熱帯夜で、もう梅雨明けしてしまったのではないかと、書き出しを考えてましたら、今日は久しぶりに梅雨らしい曇り空から、雨が降ったり止んだり・・・。長い梅雨の中休みも終わってこれから梅雨の後半でしょうか。

 今日から7月、晴れても曇ってもこの時期、暑いことに変わりはありませんね。電力不足が叫ばれ、あっちを向いてもこっちを向いても節電の話ばかり、我が関西電力も15%減の節電だそうです。

 今年の夏の暑さはどうなんでしょうか。二番目に早い梅雨入りは、長い梅雨になるのでしょうか、それとも早く明けて長い夏になるのでしょうか。

 企業やお店ではすでに照明を間引きして落としたり、エアコンの使用を控えたり、設定温度を上げたりして苦心されているようです。中でもエアコンの電気消費量は大きいので夏の暑さが気にるところです。

 エアコンの温度設定を28度くらいにして、あとは扇風機で風を回すのが、電力消費と体感温度にいちばん効果的なんだそうです。ブログ仲間のたいへーさんもお店のエアコンを2台から1台にされ、あとはサーキュレーターを利用されるそうです。

 そういう会社やお店、お宅が多いのでしょうね。今度は、家電量販店の扇風機売り場から、扇風機が消えてがらがらになっているようです。

 

 こういう状況にあって、我が家はどうやって節電に協力するべきか悩んでいます。節電に効果があるエアコンは一台しかありません。しかも、例年、真夏の一時、あるいは来客時しか稼働しませんので、これ以上節電となると、ほとんどエアコンを使わないのと同じことになりそうです。

 あとはせいぜい、照明を抑えたり、スイッチの切り忘れ、つけっぱなしのコンセントを抜いたりと言った、細々としたことになると思います。

 そんなことを言っていると、どこからか真空管アンプがあるではないかという声が聞こえてきそうです。でも、この暑い時期、ヒーターみたいに熱を持つ真空管アンプ、節電と言われなくても使用は控え気味になります。

 暑い夏の夜は、どうしてもCDやFMの音源が中心になりがちです。手軽ですし、音的にもアナログに比べてすっきりあっさりしている気がします。どうしてもレコードが聞きたいときは、トランジスタアンプもあります。

 いつものようにレコードをDENONDP-57Lに乗せて、クリーナーの表面を電気シェーバーに付いていたブラシでしごいてから、レコードの表面を軽くさっと拭きます。そして、トーンアームをいったんゼロアスターの上に降ろして針先の汚れを取ってから、慎重にレコード盤のリード上にアームを滑らせます。

 

Bags Opus

Bags Opus

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Blue Note
  • 発売日: 1991/06/18
  • メディア: CD

 アマゾンから画像借りてる関係でCDになってますが、私が持っているのはレコードです。元々ミルト・ジャクソンのレコードを集める傾向にあるのですが、彼のレコーディングはリーダーアルバムにサイドメン参加のものも合わせると膨大な数になると思います。

 中でもこのアルバムは、ミルト・ジャクソン(vb),アート・ファーマー(tp),ベニー・ゴルソン(ts),トミー・フラナガン(p),ポール・チェンバース(b),コニー・ケイ(ds)という組み合わせですから、はずすわけにはいきません。

 そうそうたるハード・バッパーたちです。アート・ファーマーとベニー・ゴルゾンは後にジャズテットを結成します。トミー・フラナガンはエラのピアノ伴奏でもおなじみ、堅実なプレーヤーです。ポール・チェンバースはこの時代のもっとも有名なベーシストです。そしてドラムスのコニー・ケイはミルト・ジャクソンとはMJQで一緒でした。

 このアルバムの注目はやはりB面1曲目の「クリフォードの思い出」と、3曲目の「ウィスパー・ノット」でしょうか。いずれもベニー・ゴルソンの作曲の名曲です。

 ブラウニーファンとしては、ミルト・ジャクソンのバイブがしっとりと歌う「クリフォードの思い出」も良いのですが、暑い夏の夜には、軽妙洒脱でノリの良い「ウィスパー・ノット」が似合いそうです。この曲はリー・モーガンウィントン・ケリーなど名演が多いですが、ここは作曲者も参加している本アルバムから。各プレーヤーの多彩なソロがいいですね。

 


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